アラフォー少女の異世界ぶらり漫遊記【ラノベ感想】

2023年1月10日

アラフォー少女の異世界ぶらり漫遊記
著:道草 家守
イラスト:れんた
出版:レジーナブックス
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アマゾンのあらすじより

三十歳の時に、異世界に勇者として召喚された祈里(女)。服装が悪かったのか、彼女はそこで男に間違われ、魔王を倒した後もそのまま勇者王として国を統治することに。そして十年間、真面目に王様業をこなしていたのだが、最近、美少女との見合いが殺到!? いくらなんでも女の子との結婚は無理と、やさぐれて酒と一緒にとある薬を飲んだところ、なんと祈里は銀髪碧眼美少女になってしまう。……この顔なら、勇者王だと気付かれないのでは? そう考えた彼女は、溜まりまくった休暇と称して城を抜けだし旅に出た! 見た目は美少女、心はアラフォーの勇者王による、異世界満喫お忍び旅。

感想

アラサーで異世界に転生して、勇者になって世界を救って国まで起こして、それから単身お忍びに旅にでるに至るまでが、なかなかに独創的です。女性に見えなかったから男勇者として扱われて美少女との見合いが殺到するあたりとか、薬で美少女になるものの実は性別は元のままだったりスタート時点でかなり凝っています。
 
主人公は良くも悪くも世慣れていて、アラフォー(アラサー+異世界10年)の図太さが美少女なのに漏れ出すあたりは面白いです。盗賊に襲われても盗賊を貯金箱扱いして、お小遣いGET!のみならず盗賊のアジトにまで押しかけてお宝GET! スレイヤーズのリナみたいなフリーダムさです。本人が強すぎて止められるキャラがいないってのもフリーダムさに拍車をかけます。力を抜いて楽しめる気軽さがある作品です。
 
いまいち私に合わなかったなぁと感じた箇所もありました。物語の進行中に主人公の感想や思いつきがポンポンと挟まれてストーリーにイマイチのめり込めなかったあたりが、まず1つ目です。もう1つは主人公があるキャラから思いを寄せられるのですが、そこまで惚れられるのならもうちょっと……という過程を見せて欲しかったです。後日語るにしても急すぎるなぁと感じたあたりです。
 
ノリとテンポが良い軽めの作品で、2巻目が出ていたりと評判も良さそうな作品だったのですが、いまいち私の好みとはハマりませんでした。ポイントポイントで面白いんですけどねぇ。
 
 
 

 

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