破滅の魔術師は、人形姫に終焉の恋を捧ぐ 【ラノベ感想】

2022年7月24日

破滅の魔術師は、人形姫に終焉の恋を捧ぐ
著:染井 由乃
イラスト:睦月 ムンク
出版:電撃の新文芸

 

アマゾンのあらすじより

生贄の姫と孤独な魔術師が織りなす、悲しき【運命のやり直し】の物語
王国を守る生贄の「人形姫」として育てられた王女コーデリアは、幼い頃失明して以来、専属朗読師の青年レイヴェルを心の支えに生きてきた。しかし生贄の儀式も間近のある日、レイヴェルの魔術によって国が滅ぼされてしまったと知る。優しい彼が何故……? 絶望するコーデリアに“女神”が救いの手を差し伸べた。視力を与えられ、一年前に戻った彼女は、レイヴェルが起こす災厄を必ず防ぐと決意する。たとえ彼を殺してでも。悲劇の運命を書き換えるために――!

感想 

ヤンデレ大好きな染井さんの作品です。前作『傷心公爵令嬢レイラの逃避行』で感じた病みっぷりを終始味わえるヤンデレハートウォーミング(?)でした。面白かったです。重くて甘いです。

世俗から離され18才になっら生贄に捧げられる「人形姫・コーデリア」。迫害を受けつつも人形姫に誠心誠意つくす「朗読師・レイヴェル」。対極的で身分が異なる2人による恋愛ストーリーです。
人形姫は目が見えません。そこで物語を聞かせる朗読師が、彼女に仕えているわけです。生贄の儀が執り行われまでの10年間の甘くて重くて悲しい恋愛が、私に特大のインパクトで突き刺さりました。

なんといってもレイヴェルの愛がとんでもなく重いんです。「世界を敵にしてもキミを護る」「キミさえいれば他に何もいらない」を体現しちゃっているんです。一途な愛の枠を飛び越えて見事なまでのヤンデレさんです。もう一度いいます。重い重い!
思い人のコーデリアが、生贄となっても「それが彼女にとっての幸福なら」と一緒に歩み続けてくれる彼です。

 

実はレイヴェルの重い思いは、暴走をして王国を破滅に導いてしまったりします。その悲惨な未来を回避するためにコーデリアは、たった1度のやり直しに奮闘するお話です。最初の人生では知らなかったレイヴェルの人となり・王国の歴史・人形姫の意味などが、次々と明らかになりストーリーにグイグイ引き込まれてしまいました。

 

恋愛の比重が大きな作品で心を通わせる描写とかちょっと指先が、触れあうような描写も濃厚でした。レイヴェルの男らしい大きな手の描写とか情景を想像しながら読んだらドップリ甘い恋愛にひたれるんじゃないかと思います。
あとはヤンデレさんの過保護っぷりですね。ここまで徹底して思い人に尽くすのは、かなかお目にかかれないんじゃないかと思います。生贄の儀が目前となっての悲恋は、まさに2人だけの世界です。

ちなみにヤンデレさんは、他にも存在します。しかもレイヴェルとは異なった方向性に病んでます。相当に重症な病み方です。あとがきにあった染井さんのヤンデレのフルコースでした。ディープラブが好きな方には、とてもオススメの恋愛作品です。

 

 
 
 

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