死に戻りの魔法学校生活を、元恋人とプロローグから (※ただし好感度はゼロ) 【ラノベ感想】

2022年12月18日

死に戻りの魔法学校生活を、元恋人とプロローグから (※ただし好感度はゼロ)
著:六つ花えいこ
イラスト:秋鹿ユギリ
出版:アース・スターノベル

 

アマゾンのあらすじより

「会いたかった! 」
「申し訳ないが、人違いだろう」
オリアナにとって公爵家嫡男のヴィンセントは優しく一途な、最愛の恋人だった。
幸せな学校生活を送っていたが、十七歳の春に二人とも謎の死を迎えてしまう。
――気がつくとオリアナは七歳の頃に巻き戻っていた。
入学式に念願の再会を果たすが、ヴィンセントには前の人生の記憶がなかった。
しかも、付き合っていたことをほら話だと思われてしまい、第一印象は最悪に……。
それでもオリアナは決意していた。この人生では必ず彼を守り抜くと。
彼が心配でなんとか傍に居続けようとがんばる女の子と、彼女が気になりながらも素直になれない男の子の、生きるか死ぬか二度目の魔法学校生活、スタート!

感想

「生まれ変わっても変わらぬ愛を誓います」を実際にやってみたってお話です。でも主人公のオリアナは、恋人に出会う前まで遡ってしまったので恋人のヴィンセントからみると急に「前世の恋人」がやって来たなんですよね。お互いの思いがスレ違う甘い恋愛ストーリーでした。

オリアナは積極的にアプローチして前半は、表紙の絵のような状況がおおいです。ラブコメ的なムーブにも見ますが、ヴィンセント視点から見たら電波さんが付きまとってくるのと同じなんですよね。ある意味ホラーです。
とまぁ好感度ゼロなんですけど人間ができたヴィンセントは、なんだかんだオリアナの相手をしてくれるんですよ。そうやって接しているウチに感情が、徐々に溶けて甘くなっていくラブコメです。

スレ違う恋愛を好む方には、結構ハマりそうな気がします。時間が経ってヴィンセントが、オリアナを意識しはじめても立ちはだかるのは、見たことがないかつての自分なんですよ。他でもない自分に勝てないなんて運命も残酷です。おもわずヴィンセントを応援してしまいました。2人の展開は気になります。
あとサブキャラもいいんですよ。中心となるカップルの仲が、進展しなかったり斜め上にいこうとするところを親友のヤナとミゲルは、悩みを聞いたり励ましてくれたりと良き理解者なんです。私の中だとトップクラスな好感度の2人です。

恋愛とは別にどうして死に戻ってしまったのか? 誰の手にかかって命を落としたのか? という謎もまた気になり面白いところです。おそらく2巻目以降でこのあたりも分かってくるんでしょう。1巻目のラストも非常に次が気になる引きでした。続きも読んでみます。

 2巻目の感想

大変ありがたいことに2巻と3巻が同時刊行されました!
2巻目まで読み終わりました。1巻目がオリアナのターンとすると2巻目は、ヴィンセントのターンです。一直線体当たりなオリアナの好感度アップ作戦と、慎重に外堀を埋めようとするヴィンセントの好感度アップ作戦が、対照的なのは面白いですね。

それから人生をループするから起きるイベントや発見が、とっても素敵です。ループして自分が全く知らなかった相手の側面を知れたり、ループ前は謎を含んでいた行動についてループ後で読者に気づかせてくれたりします。1巻目をしっているから余計に2巻目が面白くなってます。
もうね、ヴィンセントったらすっかりオリアナにメロメロじゃないのと楽しいですね。

それに加えてオリアナのクラスメートも登場します。友人って視点からの交流も増えてますます楽しさがアップしています。口は悪くても面倒見の良いハイデマリー嬢とプロ童貞のルシアンとか良いキャラ達です。

 3巻目の感想

3巻目を読みました。こういうラストなんですね。いやぁオリアナとヴィンセントの愛情に加えて、クラスメートとの友情も見事に描かれていてキレイな終わりでした。大満足です。
番外編だけで150ページ以上の大サービスになってます。キャラクター全員が、大切にされているんですね。物語が終わったその先までたっぷりあって楽しかったです。

中身については、ネタバレになってしまうので語れません。ただ言えるのは、甘いシーンはとことん甘いです。250ページ目の幸せなシーンは、特に私のお気に入りです。面白かったです。

 

 
 

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