虐げられた追放王女は、転生した伝説の魔女でした【ラノベ感想】

2023年1月26日

虐げられた追放王女は、転生した伝説の魔女でした ~迎えに来られても困ります。従僕とのお昼寝を邪魔しないでください~
著:雨川透子
イラスト:黒裄
出版:オーバーラップノベルスf

  虐げられた追放王女は、転生した伝説の魔女でした

アマゾンのあらすじより

――その日、すべてを思い出した。
6歳の王女クラウディアは、叔父に塔から突き落とされたその瞬間、自身の前世が伝説の魔女であり、数多くの魔術師を従えていた記憶を取り戻す。今世では冷遇されていたが……。
「私はやりたい事しかしないわ。邪魔者は『お掃除』しないとね」
かつて世界を揺るがした魔法の力で、悠々自適な生活を送ることを決めたクラウディア。
美少年だが不愛想なノアを従僕にして、高度な魔法で何もかも思うがまま!?
「お城からのお迎え? 追い返しましょう。贅沢なら自分の魔法を使えば十分。むにゃむにゃ……」
「おい。どうして毎回わざわざ俺の膝で寝るんだ」
魔法を使用すると眠たくなってしまうクラウディアは、不本意そうな従僕に抱っこされながら、今日もくうくうと寝息を立てている。
伝説の魔女と黒髪従僕が織りなす悠々自適な快適生活、はじまります!

感想

ラノベ紹介スペースとかで教えてもらった作品です。表紙は幼女×少年のキャラの組み合わせ。
期待を上回るとても面白い作品でした。1巻目だけでもなかなかな満腹感でした。

 

転生 → 無能 → 前世に覚醒 → そして伝説へ
こんな感じに序盤は進んでいき、転生系ファンタジーが好きな方なら馴染みやすいだろうお話です。転生するのが、異世界じゃなくて同じ世界にいた伝説の魔女ってのは、ポイントですかねぇ。
前世の記憶・常識が今世に繋がったストーリー展開となっていて、スッキリと読みやすい世界観でした。

 

という風にストーリーはもちろん面白いとして、まず私から推すのはキャラですよ。


従者ノア(9歳) × 主人公王女クラウディア(6才) 

見た目はお兄様と幼女。大正義「おにロリ」です。すばらしい!
ノアの献身的な姿や、ナイトのように身を挺するひたむきさに心打たれます。

従者ノア(9歳) × 主人公王女クラウディア(16才) 

その一方、クラウディアは転生して精神面は成人済です。
魔法で大人化する時があってその時は、「おねショタ」なんですよ。すばらしい!

ちなみに精神面で大人なクラウディアが、ノアをリードするというのが2人の間の基本型です


 

「おにロリ」で「おねショタ」です。お互いの立ち位置は、場面場面でリバーシブルです。
見事な設定ですよね。どちらも素敵なやりとりを堪能しました。
いつ転がってもいいように自宅で読むのを推奨です。

 

さて最初はノアに興味を持っていなかったクラウディアも、ノアの優秀さに気づくと彼の将来を心配するようになるんです。そしてノアの未来を考えてレールをひいちゃうんです。
でもそれは、ノアが希望する将来とは違っていて彼の幸せには繋がらないんですよね。このもどかしさを読んでみて欲しいです。

 

皇子や筆頭魔術師とのエピソードも面白く、続きが楽しみです。

 

2巻目の感想

クラウディアちょっとだけ成長しました。でもまだまだ幼女 × 従者です。
外見は幼女なのにノアに向ける態度は、いたずら好きなお姉さんっぽいあたりギャップ萌えたまりません。

クラウディアが大人の姿になっても11歳のノアだとまだ「おねショタ味」を感じます。これもノアがもう少し大きくなってきたら、大人になったクラウディアに似合う頃が来るんでしょうね。そんな妄想も大変に楽しいです。

2巻では隣国で発生した眠り姫のように若い女性が、眠り続けてしまう奇病の解決に乗り込むお話しです。謎解きみたいな展開を楽しみつつ一番印象に残ったのは、クラウディアを愛する人たちの重たさです。

ノアがみせるクラウディアへの愛と執着は、とんでもなく重いです。それに負けず劣らずで激重な愛情を抱いたキャラが、2巻目で登場しました。
いやぁダブルで重い。それでいて愛の方向性は、2人とも違うんだってのを明確に見せてくれて面白かったです。

 

 

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