齢5000年の草食ドラゴン、いわれなき邪竜認定 ~やだこの生贄、人の話を聞いてくれない~ 【ラノベ感想】

2022年12月18日

齢5000年の草食ドラゴン、いわれなき邪竜認定 ~やだこの生贄、人の話を聞いてくれない~
著:榎本 快晴
イラスト:しゅがお
出版:角川スニーカー文庫

   齢5000年の草食ドラゴン、いわれなき邪竜認定

アマゾンのあらすじより

村人よ、 いつから邪竜だと錯覚していた……?
「どうぞ私をお召し上がりください邪竜様」
「そう言われても困るのう。わし草食なんだけど」
突如現れた少女に、ドラゴンは困惑していた。
少女の魂と引き換えに、魔王を討つ手助けを……って言われてもただの人畜無害な草食ドラゴンなんじゃが?!
しかも生贄を村に帰す為についた適当な嘘のせいで、少女がありもしない"邪竜の魔力"を発動し――!?
邪竜(認定された無害な草食ドラゴン)と勘違い少女の、『魔王討伐の旅』始まる!?

感想

アニメ化とのネットニュースを見て読んでみました。ドラゴンが妄想少女に徹底的に振り回されるコメディでした。ドラゴンの主人公を邪竜と思い込んで心酔しちゃった妄想少女が、繰り出すギャグの数々はキッレキレで面白かったです。とってもテンポも良かったです。

実は主人公がドラゴンといっても無害な草食ドラゴンなんです。口が悪いキャラからは、大きなトカゲあつかいです。口調も一人称は、「わし」です。語尾なんて「……じゃ」と落ち着きまくって常識の塊です。自分が弱いのをよーく理解していて魔王や勇者から逃げ回るヘタレです。ただただ静かに暮らしたい草食系ドラゴンなんです。

それが勝手に少女を生贄として捧げられて、「わし草食じゃからいらんし…」って断ったんですけどね。けれど妄想少女は、主人公を邪竜と思い込んで率先して生贄になろうとする始末。勝手に死なれても目覚めが悪いからと生贄を止めさせたら、今度は邪竜の手下として世界を滅ぼそうとしてくるんです。まさにどうしてこうなったなギャグの連続です。

 

面白くて好きだったが、少女は邪竜の手下って思い込んで勝手に邪竜の設定を生やしまくったら、その通りに妄想した力を得てしまうところです。主人公に無礼を働いたから国を滅ぼすくらいは、息を吐くくらい自然にやろうとしてきます。でもって実際にできてしまうため主人公の全力ツッコミが、止むことはありません。時に必死すぎるツッコミまであってとても笑えます。
ちなみに3巻目でも妄想少女が、どうして思い込みだけで強強になるのかは、謎だったりします。

少女の暴走による被害者は、ドラゴンだけじゃありません。腕自慢なキャラのプライドは、ボッキボキに折りますし、邪竜を崇める邪教とがいると全力で悪の道に推し進めたりします。1巻目の笑いのタイプがあうようならば、是非3巻目まで読んでみてください。面白いコメディでした。

 

 

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