恋した人は、妹の代わりに死んでくれと言った。【ラノベ感想】

2023年2月3日

恋した人は、妹の代わりに死んでくれと言った。-妹と結婚した片思い相手がなぜ今さら私のもとに?と思ったらー
著:永野水貴
イラスト:とよた瑣織
出版:TOブックス

  恋した人は、妹の代わりに死んでくれと言った

アマゾンのあらすじより

妹の代わりに、毒に満ちた異界の番人となった元令嬢・ウィステリア。ある日、空から初恋の人に瓜二つの男が現れる。名はロイド。なんと彼女の初恋の人の息子だった! 王女へ求婚の証に、ウィステリアの相棒・言葉を解する聖剣【サルティス】を求めて来たという。止まった時の中で生き延びてきた彼女は、独自の魔法でロイドを倒し、元の世界に帰れと諭すがーー「あなたを倒すため、弟子にしていただく! 」と、説得も虚しく居座られることに。見る間に魔法を習得する弟子に翻弄されつつ、一方的に始まった師弟関係。果たして止まったままの彼女の時間は再び動き出すのかーー? 孤独な非戦闘系元令嬢×天才肌の傲慢系貴公子の師弟恋愛ファンタジー!

 

感想

このラノ2022の紹介記事で気になって読みました。思いっきりファンタジー小説をしていてとても面白かったです。

 

あらすじとタイトルで『恋した人は、妹の代わりに死んでくれと言った。』ですからね。だからわが身を犠牲として耐えた後にさぁどう結ばれるのかと思っていたら……恋した人はそのまま主人公の妹と結ばれてハッピーエンドとなってしまうんですよ。予想外の展開に私は、おもわず「えっ!?」のリアクションでした。

そのあとに恋した人の息子と出会い弟子に迎えるとか……。しかも出会いが最悪で好感度のない状態から恋愛をスタートさせていくとか……。なんて心を揺さぶってくるシチュなんでしょう。とてもそそられる展開です。

だって主人公のウィステリアからしてみたら初恋の人にそっくりな若者。そしてその人は、初恋の人と妹の息子なんですよ。
主人公の心情を想像したら……想像が止まらなくなってしまいそうです。

しかも妹の息子といっても主人公の外見年齢は、若いまんまなので弟子のロイドから見たら美しい魔女です。そして実力の違いを知らされて子弟として同居していれば、恋も芽生えるに決まっていますよね。
お姉さまと少年の構図ですよ。こんなん期待が高まるしかありませんよ。とっても面白いです。

 

そんな恋愛面以外にも魔法があって、番人の役目があってとか魔法ファンタジーとしての世界観が、丁寧に描写されているのも魅力的なところです。ファンタジー設定の濃さを感じます。同レーベルから出ている『薬の魔物の解雇理由』を好きな方には、こちらもお勧めしたい世界感ですね。

 

加えてなんと本作には、しゃべる剣も登場します。インテリジェンスソードです。これまたファンタジー好きには、嬉しいギミックですね。
そのしゃべる聖剣の性格は、1巻目をみたところお調子者な感じです。これだと恋愛にブレーキをかけそうな主人公の背中を剣が、押してくれるのか? それとも引っ掻き回してくるのかな?と続きが楽しみになります。

 

2巻目の感想

お互いに意識しまくりなウィステリアとロイドです。で微妙な空気になるとサルティスが、空気を戻してくれてバランス良い2人と1本ですね。

 

まずウィステリアは、40歳越えではありながら20年近く異界で一人ぐらしです。だから恋愛レベルがお子ちゃまなまんまです。ロイドの風呂上がり姿を見て赤面するぐらいピュアです。年上で魔法の達人でいて、これなんですからギャップにグッときてしまいますよ。

対してロイドの方は、相応の恋愛レベルもちです。しかしこれまで国にいたときは、人と距離感をおいた接し方をしていてウィステリアに対する態度は、一線を画しています。人への執着心でも芽生えたのでしょうか?
見ていてこそばゆくなる感覚で楽しいです。

 

あと本作で感じてしまうのが、残酷な運命ってところです。

ウィステリアにとってのロイドとの出会いって、それまで孤独であった異界での生活を一変させるんですよね。でもロイドは国に婚約者がいていつかは、帰らないといけない身です。しかも甥っ子ですし。
失ったあとのことを想像したら酷な状況ですよ。

それに加えてロイドは甥っ子です。それゆえにロイドの顔もロイドの声もブライトにそっくりなんです。彼の姿を見ると嫌でもブライトを思い出させてしまうとか……なんとも運命とは残酷だと思います。

 

また2巻目には長めの書下ろしがついています。ここでロイドは、人と距離をおいた付き合い方をしていることや彼の悩みなんかが明かされています。それを読むと本編でロイドが、見せてくれたウィステリアへの必至な様子に妄想が膨らんでしまいます。
閉ざされた異界ってファンタジーな世界と恋愛が、がっつり絡まって大変に面白かったです。

 

世界観に浸れる恋愛ファンタジーで非常に続きが楽しみです。オススメです。

 



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