バッドエンド目前のヒロインに転生した私、今世では恋愛するつもりがチートな兄が離してくれません!?【ラノベ感想】

2024年11月9日

バッドエンド目前のヒロインに転生した私、今世では恋愛するつもりがチートな兄が離してくれません!?
著:琴子
イラスト:彩月つかさ
出版:TOブックス
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アマゾンのあらすじより

OL・鈴音が転生したのは、恋愛まで程遠いことで有名な作業系乙女ゲームのヒロイン・レーネだった。美少女に生まれ変わったからには、イケメンと恋愛したい! と決意するも、そこは魔法カースト制度が存在する学園で、レーネは最低ランクでいきなり人権ナシ&退学目前!?
だが、逆境続きの前世で鍛えた”強メンタル”を持つ彼女は諦めない。魔力量=好感度の作業ゲームだからこそ、ひたすら攻略対象に話しかければステータスは上がるはず! と無言王子やツンデレ眼鏡にも全力アタック! 彼女のポジティブさは美形ヤンデレや人たらし先輩にまで気に入られていく。そんな中、仲が悪かったはずのハイスペ兄が「俺をお前の一番にしてね」となぜか溺愛モードで迫ってくる上に、何か隠しているようで──?
強メンタル令嬢の愛され魔法学園ファンタジー!

感想

正当派な乙女ゲーヒロイン転生です。ヒロインがイケメンに囲まれて脳が溶けるようなセリフをかけてもらえる作品です。最近読んだ転生乙女ゲーって一ひねりとか斜め上系が続いていたので王道を堪能しました。甘く甘くて面白かったです。ザ・王道です。

主人公のヒロインは出来が悪くて退学寸前。いじめにも遭っていて階段から飛び起きるぐらいバッドエンド目前状態です。そこで飛び降りてから目を覚ますと中身が鈴音に入れ替わりです。明るくしゃべるようになったり前向きに努力するように変わった主人公が、周囲のイケメンを堕としていくシンプルな流れです。
退学=バッドエンドで成績を上げるには、攻略対象のイケメンとの好感度を上げる必要があるので王子は意識して攻略。それ以外のキャラは無自覚に攻略と主人公は動いていきます。

何よりも攻略対象となるイケメンたちのキャラがたっているのが良いですね。ツンデレ味あふれる兄の溺愛っぷりと独占欲は、糖分100%です。王子が窓の上からヒロインをみてヤキモチやいているとこのイラストはすんごかったです。

どんなイケメン達がいくつかを並べます。誰かしかツボにはまるイケメンがいるんじゃないかと思います。


■セオドア
無口な王子様。乙女ゲーでは時間をかけて攻略するとクーデレの極み。
「………………」

■ユリウス
主人公を溺愛の兄。独占欲特大。腹黒系で手段は選ばないタイプ。
「俺は落ちこぼれレーネも好きなんだけどね」

■アーノルド
兄の友人。距離感が近くて、色気ただよう天然たらし。魔法は感覚でつかう天才型。
「俺はみんな大好きだよ。女の子はみんなかわいいし」

■吉田
転生前の吉田さんに似ているから吉田。男女のあいだに友情は成立する?
「二度、友人になることなどできまい」

■ラインハルト
元おちこぼれ仲間。メガネをはずすと…。主人公をおいかけるワンコ系。
「レーネちゃんに見捨てられたら、一人になっちゃう」

■ヴィリー
まだ恋よりは同性と遊んでいるのが楽しいやんちゃ系。
「あ、なんでもいいぜ。つーかっすげぇ楽しいから。」

 

2巻目の感想

甘い甘いです。お兄様のディープラブが甘くて重いです。ヤンデレ成分たっぷりです。
といいつつつも、なんだかんだで自制しているお兄様です。何かのきっかけでストッパーがなくなれば……、高まる期待です!
ヤキモチMAX系が好きな方には、是非読んで欲しい2巻目でした。

あと攻略対象全員から主人公は、好意を向けられている状況です。そして主人公レーネの中身は、転生によって入れ替わったことも知られているんですよね。
基本的に転生した主人公をみんな好いているみたいですが、元のレーネを好いていた人もいるんですかねぇ。そんなことを妄想するのも楽しい作品です。

それからイケメン達ときたら個性的で、イケメンごとのパートでまるで別ストーリーみたいに雰囲気も変わるんですよ。
お兄様とのデレデレ・ヤンデレなストーリーとか、王道的な王子様とのストーリーとか、ラブコメ的な吉田のストーリーとか、いろんなお話をたった1作品で読めて大満足です。3巻目も楽しみです。

 

3巻目の感想

 
レーネの恋愛面が進展したりとか、ユリウスはどうしてレーネを溺愛しているのかとか、つい忘れがちになる乙女ゲーのバッドエンド要素とか作品の展開的に見逃せないシーンでいっぱいです。面白かったです。
 
まぁそれはそれとして私の注目は、乙女ゲーなら欠かせない学園祭イベントです。しかも売上金トップを目指してのホストクラブ出展です!
いいですかユリウスとかアーノルドだけのイケメンパラダイスですよ。リアル王子様たちが正装して1対1でついてくれるんですよ。
これは夢の展開です。いやぁコミカライズが、ここに追いつくのが待ち遠しいです。

それにしてもホストの営業スタイルって色んなバリュエーションがあるんですね。アーノルドの色恋営業は、なんとなく想像つきましたけど王子のアイドル営業なんて初めて見ました。奥が深いですね。ヴィリーの私が育てなきゃって思わせるスタイルなんかも良かったです。

 

4巻目の感想

ついに来ました。
 
ユリウスと兄・妹の関係からステップアップで、大きな変化がやってきましたよ。
こうなってくれるとデレデレお兄様からの愛が重い攻勢に、レーネはどこまで耐えきれるのか一段と楽しくなりました。
タイトルどおりの展開になってきてます。
 
これ私の好みなんですけど、攻略対象がたくさんいたとしても嫁は一人。メインパートナーがハッキリした物語好きなんですよ。
 
だからユリウスルートで進んでいって、レーネをヤンデレの世界へ引き込もうとしてくる、ディープラブっぷりが面白いです。そしてそのユリウスの嫉妬深さがあるからこそ、アーノルドの無自覚たらしっぷりにうわぁ……って面白いんですよ。
ずっと友人ポジを占める吉田なんて、美味しすぎるポジションでそりゃぁファンも増えるってもんです。
 
 
レーネが魔法面でも恋愛面でも成長し、楽しみが多い4巻目でした。

 

5巻目の感想

節目の5巻目です。レーネが魔法面に次いで、恋愛面も成長しました!
一気に物語の方向性が変わりますね。攻略対象とこれからの関係性がどう変化していくか楽しみです。
 
そしてユリウスのド直球くどきも益々磨きがかがって甘い。そしていっそうヤンデレ味が増して重くなりました。あぁいいぞ!
後半あたりからはユリウスのヤンデレ無双を堪能させてもらいました。
 
 
それから新たな攻略対象の追加もありましたね。
年下のピンク髪美少年ですよみなさま。ピアスをあけて自分の容姿の良さを理解していますし、ヤンデレ遺伝子まで持ってます。どう考えてもユリウスと衝突するのは必至。今回も楽しかった。
 
 

6巻目の感想

ユリウスの溺愛っぷりとレーネの初々しさが際立ちますね。ちゃんとユリウスとレーネが恋人にステップアップしていて素晴らしい!
自制しながらもユリウスがみせるいたずら心に翻弄されるレーネを見ると、思わずうんうんってうなずきたくなります。
 
6巻目はパーフェクト学園との交流会でボス討伐なんてイベントもありました。私はすっかり忘れてしまっていましたが、作品世界はクソゲーといわれるゲーム世界だったんですよね。つい学園アドベンチャーゲームの気分になっていました。
モンスター退治もありますし、レーネの実力もあがってきていますし、今後バトルはあるのか……いやさすがにユリウス無双か吉田無双があるからレーネが正面切って戦うのはレア展開かなあ。
 
そして番外編にあった『愛してるゲーム』は凶悪でしたね。登場人物をかえたバージョンも是非読んでみたいです。
アーノルド回の『愛してるゲーム』熱望します。
 
 
 
 

イケメンたちが放つセリフが、どれもこれも鋭いんです。シチュとあわせて突き刺してくるような甘い一言を楽しめます。王道な乙女ゲー転生を読みたい方にオススメです。

 

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