成り行きで婚約を申し込んだ弱気貧乏令嬢ですが、何故か次期公爵様に溺愛されて囚われています。【ラノベ感想】

2022年12月18日

成り行きで婚約を申し込んだ弱気貧乏令嬢ですが、何故か次期公爵様に溺愛されて囚われています
著:琴子
イラスト:笹原亜美
出版:TOブックス

  成り行きで婚約を申し込んだ弱気貧乏令嬢ですが、何故か次期公爵様に溺愛されて囚われています

アマゾンのあらすじより

「あの、私と婚約して頂けませんか!?」ウェルベザ王国で、長年虐げられた貧乏令嬢・アリスの一世一代の告白――受け入れたのは、初対面のはずの次期公爵だった! 眉目秀麗なアーサー・グリンデルバルドは自信のない彼女を優しい笑顔でなぜか全肯定、「君のためなら何でもする」と誓ってくれて? そんな僥倖に、アリスは公爵夫人への道を歩み出す。道は険しく、気弱な彼女に付け込む者は後を絶たない。だが、どんな窮地にもアーサーの愛は益々燃え上がり……登下校は毎日付きっきり、屋敷に住まわせ、彼女の部屋に鍵までつけてしまう始末で!? 「安心して。もう誰も君に触れさせはしない」(……どうしてこんなに愛してくれるの)? 2人の秘められた過去が甘くて重い(?)奇跡を起こす、王道シンデレラストーリー!

感想

王道も王道なシンデレラストーリーでした。ラノベばかり私は読んでいたので、こういう少女小説みたいなシンデレラストーリーが新鮮に映りました。開幕婚約破棄でも追放でもないんですよ。むしろ主人公は公爵令息アーサーにみそめられて、婚約者を追いやる側でした。
きっとこういう展開の作品がいっぱいあって、それで悪役令嬢ものとかの流れなんでしょうね。

 

展開的にはとにかく甘いです。アーサーは主人公にベタ惚れですし、主人公も途中からアーサー大好きに突入して大好きモードです。
2人してちょっとした共依存状態じゃないの?と感じるくらい甘甘な2人でした。

まず主人公のアリスは、なんか受動的なキャラでしたね。それでいて困っているとイケメンが寄ってきて、自分を勝手に取り合うイベントの中心にいるような子です。
私の感覚だとなんでアリスってこんなにモテるの?です。なんか少女漫画の主人公みたいですね。自分から行動して運命を切り開くのではなく、周囲から与えられて流れにのっていく主人公像です。ラノベの主人公としては、珍しいタイプなんじゃないかと思います。

なのでキャラとしては、アリスを求めるイケメンたちの方が立っています。
まずアーサーです。なんとヤンデレ属性をお持ちです。誰にも触れされなくないからアリスを部屋に閉じ込めたいとか、考える程度にヤンのお方です。アリスのことを心配して何かと手をまわすアーサーの苦悩と、何も気づかずに能天気なアリスとの対比が面白かったです。まさにアーサーの心、アリス知らずです。

そしてアーサーとアリスを取り合うのが、幼馴染の侯爵令息グレイです。
彼はアリスに徹底的に嫌われているんですけど、その理由は好きな子にキツくあたってしまうお子ちゃまな部分が、思いっきり悪さしてしまったからなんです。何で惚れたかは私も分かりませんでしたが、幼少期から好きで独占しようとした行動が裏目にでた結果です。
アーサーにアリスを持っていかれてしまって、初めて正直に行動するグレイの姿は切なかったです。

 

2巻目の感想

2巻目では学園に短期留学するお話です。その先でアリスはまたも何故かイケメンに惚れられます。今度は他国の公爵令息です。
しかも留学というので1巻みたいにアーサーは、付きっ切りとなれず手紙でのやりとりが、多くなっています。お互いの意思疎通をとれないところに他のイケメンが入ってくるんですね。

さて新たに登場した公爵令息のヴィンスとアリスの出会いは最悪です。まだこの頃の彼は、女性に対して感情がなくて冷淡な出会いです。それがまた何でってくらい急にアリス好き好きに変わっていくんです。
もうとっくにアリスのことを好きになっているようにしか見えない状況であっても、それを恋心だと気づかないヴィンスは特に萌えるところでした。できたら彼には3巻目でももっと関わってほしかったくらいでした。

 

3巻目の感想

3巻目では帰国後のお話です。これまで以上にイチャLOVEの極致な展開です。
結婚式に向けて準備をしていきましょうで、マリッジブルーとか倦怠期なんて皆無ですわ。恋人らしい喧嘩もまぁなくて本当に甘甘です。

結構長めの書下ろし番外編もあって、そちらも甘いです。タイトルが「甘すぎる新婚生活」ですからその甘さ推して知るべしです。

 

主人公視点で甘いお話を読んでいくのか、素敵なイケメン視点で読んでいくのか、どういう楽しみ方をするかで結構印象が変わりそうな気がしました。甘くて王道なシンデレラストーリーを楽しみたい方向けかも。
あと愛が重いヤンデレものに興味がある方の入り口にもいいかもしれませんね。

 

 

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Posted by kyoikyoi