異世界黙示録マイノグーラ【ラノベ感想】
異世界黙示録マイノグーラ ~破滅の文明で始める世界征服~
著:鹿角フェフ
イラスト:じゅん
出版:GCノベルズ
アマゾンのあらすじより
若くして病死した伊良拓斗は、生前熱中していた戦略級ファンタジーSLG「Eternal Nations」に似た異世界に転生してしまった。
それも邪悪属性文明「マイノグーラ」を率いる邪神として――。「拓斗様……また、二人で始めませんか?」目の前に現れた可憐な少女――マイノグーラの英雄ユニット“汚泥の魔女”アトゥの言葉に拓斗は頷き、二人だけの新国家マイノグーラが産声を上げる。しかし、彼らマイノグーラは「内政特化で戦争が苦手」という邪悪らしからぬ特徴を持ち、ユーザーから「もっとも使いにくい」と評されるほどの超上級者向け勢力なのであった……!
感想
SLGの世界に君主として転移します。強くコンピューターゲームを意識した描写となっていて、SLGのプレイヤーが領内を全て把握できたり、ユニットが絶対服従な要素などを物語の設定に反映されていて、ラノベに落とし込まれていて面白いです。ユニットからみたプレイヤーの姿は、驚きの描写でした。
主人公がいる国家はハマれば強いものの、序盤は弱小な高難易度プレイです。大変なプレイをするあたり、信長の野望で姉小路プレイをしてみたり、パラドゲーでアルバニアプレイをするようなSLG猛者や、プレイ後のアフタープレイレポートを読むのが好きな方なら良さを特に感じてもらえると思います。
もう一つの特徴として選択国家が、邪悪性向の国家でグロテスクなホラーキャラだったり善悪の判断基準を忘れてしまったようなくせ者だらけってのもあります。他国からの流入ユニット以外は、みんな異常です。この異常・邪悪・狂気がマイノグーラの持ち味と言えるかもしれません。
ちなみにクトゥルフの呼び声の神なども登場します。ただゲームのユニットとして扱いに止まっていて、ゴシックホラー感な世界観は共有してなかったりします。
出てくるキャラは邪悪さを反映して、女王イスラやエルフ姉妹にしても一癖も二癖もある良いキャラ達です。振り切ったキャラぞろいで面白いですね。こちらの想像を飛び越えてきます。
2巻目の感想
この巻はゲームでいう基礎固めです。神聖国家に見つかったら速攻で聖戦をくらって滅びますから、SLGなら一番大変。でも一番面白いあたりですね。マイノグーラの邪悪ユニットを組み合わせて、コンボを決めるところなんて良かったですねぇ。加えて上手いなと思ったのが、早々にSLGのセオリーが通用しない脅威がやってくるあたりです。どうしてもSLGだと序盤を生き抜いてセオリーを構築するとあとが作業になりがちなので、次の脅威への対処をどうするかが楽しみになりました。
3巻目の感想
3巻目は1巻目の設定を拾い合わせて……すごい展開を見せてもらえました。読んでいて辛かったですが、この逆境は次の面白さに繋がると信じてます。
そして終盤は別の意味でまたビックリです。チート主さんなどSLG以外のキャラも参戦してきました。これまでの雰囲気が一変され、すごくカオスです。いったいこれからどうなるんでしょう? 続きが気になります。
そして終盤は別の意味でまたビックリです。チート主さんなどSLG以外のキャラも参戦してきました。これまでの雰囲気が一変され、すごくカオスです。いったいこれからどうなるんでしょう? 続きが気になります。
4巻目の感想
4巻目を読みました。マイノグーラのSLGをベースとした世界観に殴り込んできた、別の世界観に対してSLGのルールに落とし込んで対抗する展開がアツいです。理屈の違う敵が出てくると勝確パターンもかわってくるので面白さに飽きが来ません。強敵に打ちのめされてからどう立ち直るか、どう強敵に向かっていくかが面白いです。4巻目ででてきた世界観の敵は、チート級に強よかったです。次巻での展開も楽しみです。そろそろ新英雄召喚かな?
5巻目の感想
4巻目の強敵と引き続き決戦です。
SLGを基にするマイノグーラと別のルールをもった世界との戦いです。相手の土俵で戦ってしまうと絶対に勝てない。だからルールの枠組みをどうやって崩すか、ルールの穴をついてゲームをひっくり返すか?という展開です。
SLGを基にするマイノグーラと別のルールをもった世界との戦いです。相手の土俵で戦ってしまうと絶対に勝てない。だからルールの枠組みをどうやって崩すか、ルールの穴をついてゲームをひっくり返すか?という展開です。
異能バトルの駆け引きみたいで面白いです。このパターンで、いろんなフィクションの世界とコラボできてしまいそうです。
あと5巻目でやっとタクトさまが本気になりました。自ら最前線に出向いて見せつけてくれます。新境地楽しかったです。
そして任務から解放されたアトゥの本性というのですかね。フリーダムな恋愛脳っぷりは、思わずわらってしまいました。こういうキャラの掘り下げは、次巻でも読んでみたいです
6巻目の感想
前半の主人公不在中にアトゥやエルフ姉妹が、自分たちで考えて国家運営をしようと奮闘する姿は、新鮮で面白かったです。
これまではアトゥたちはゲーム世界の登場キャラなので、ある意味主人公に絶対服従で行動するコマだったんです。なにしろゲームだと絶対勝てない相手にでも、命令通りに突っ込んでいくキャラでありユニットですからね。
そんなアトゥたちがゲームのコマじゃなく、真に主人公の手足となって動くのが楽しかったです。主人公のために我慢するアトゥは、やっぱりかわいい! この子とエルフ姉妹は、マイノグーラの癒しです。
あと《幸福なる舌禍》ヴィットーリオのことです。6巻目の読者にはきっと忘れられない強烈キャラでしたね。腹黒道化役にしてもアクが強いこと強いこと。
そんな彼の心の渇きが垣間見えた後半は、特に印象的でした。
そんな彼の心の渇きが垣間見えた後半は、特に印象的でした。
7巻目の感想
ヴィットーリオは相変わらず厄介だこと。アトゥがあそこまでブチ切れるのは当然ですよ。
アトゥが敬愛するタクトにヴィットーリオが化けて、アトゥをおちょくりまくるシーンは絶許です。ああも人格が破綻しているのに優秀だってのがまた・・・
アトゥが敬愛するタクトにヴィットーリオが化けて、アトゥをおちょくりまくるシーンは絶許です。ああも人格が破綻しているのに優秀だってのがまた・・・
お話として7巻目は神の存在感が急浮上しました。TRPG勢との抗争時にも神は介在はありましたけれど、主人公たちマイノグーラの勢力にとっての神とは……? タクトの予想の通りなのかとても気になります。
それにくわえて戦略SLGではお馴染みの同盟が重要にもなりました。全国家を巻きこんだ世界大戦の予感にワクワクが止まりません。プレイヤー国家ごとの特性が違いすぎてバランスどうとっていけるんでしょうね。
8巻目は主人公勢力の外交攻勢かな?
8巻目は主人公勢力の外交攻勢かな?
アニメ化も決まって続き楽しみです。
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