【ラノベ感想】異世界コンサル株式会社 ダイスケ 幻冬舎

2022年3月10日

異世界コンサル株式会社
著:ダイスケ
イラスト:ryuga.
出版:幻冬舎

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アマゾンのあらすじより
「小説家になろう! 」で部門別ランキング第1位! (その他部門の総合評価にて)
異世界に転生した冒険者の視点から、経営のコツとビジネススキルが学べる、異色のビジネスライトノベル。
「もう、冒険者やめたほうがいいんじゃないですか?」膝のけがをきっかけに、仲間から解雇通告を受け、パーティーを解雇になった、30歳手前の転移者、ケンジ。現世では経営コンサルタントとして活躍していたケンジはこれをきっかけに、冒険者を支援する「コンサルタント」として生きていくことになる。ケンジに思いを寄せる赤毛のアーチャー・サラ、「剣牙の兵団」の美麗なる団長・ジルボアらと出会いの中で、ケンジは現世で培ったビジネススキルを駆使しながら、出世を果たしていく。そして、あるとき「冒険者のための靴」の開発を決意し、起業するのだが――。中世テイストのファンタジーストーリーの中で、わかりやすく自然にビジネスハウツーも学べる、異色のビジネスライトノベル。

異色のビジネスライトノベル。まさにその通りですね。書き出しはラノベの体ですが、ビジネス的に重要なワードについては太字で強調され、各章の合間にはハウツー本さながらのワンポイントアドバイスが入っています。こんな異世界ラノベは他にないでしょうね。というか書けないんじゃないでしょうか。

ストーリーは30裁手前の中堅冒険者まで生き延びた主人公が、膝に受けた傷が元でパーティーをリストラされてしまうところから始まります。そこで転生前に培ったビジネススキルを生かして、駆け出し冒険者にレクチャーするコンサルを商売にします。その成果で駆け出し冒険者はどんぶり勘定でなく、効率的なお金の使い方をするようになって装備の充実などができるようになります。すると色んな相談事が舞い込み異世界でコンサルを始める会社までおこしてしまうお話です。
 
著者の経歴がプロのコンサルなだけに、起業に関した多岐にわたるハウツーが書かれています。5Sの要素や先入れ・先出しの管理までぶち込まれていて、よくぞ異世界で起業するストーリーと解説するハウツー要素のバランスをとって、こんだけブチこんだと感心してしまいす。
 
しかしなんというか、ニッチなジャンルすぎる思いましたが、このようなビジネス知識を持つのは、だいたい30~40代……。案外単行本サイズの異世界ラノベを購入する層と相性が良いのかもしれません。
 
念のためコメントしておくと本作のハウツーは、おまけ程度・さわりと思ってください。私でも知っていたぐらいの範囲については、尺に合わせて強引に言い切っていると感じる箇所が多かったです。むしろ本作を入り口に興味を持ったらビジネス書を尋ねてみるのが良いと思います。
 
ちなみに物語が飛躍せずに進むので、読み物としてもおもしろかったりします。そしてなんといっても主人公の根底にある思いは金儲けでなく、現代的な管理手法・運用手法を用いて駆け出し冒険者が犠牲にならないようにしたいで一貫しているので、成功しても気持ちよく読めましたところも大きいですね。ビジネスに興味が無くても楽しめると思います。
異世界コンサル株式会社 (幻冬舎単行本)
ダイスケ
幻冬舎
2017-07-11

幻冬舎

Posted by kyoikyoi