滅びゆく世界と、間違えた彼女の救いかた【ラノベ感想】
滅びゆく世界と、間違えた彼女の救いかた
著:涼暮 皐
イラスト:雫綺一生
出版:KADOKAWA NOVEL 0
アマゾンのあらすじより
俺と彼女は、世界を救う英雄になる――はずだった。
騎士ラミ・シーカヴィルタと神子エイネ・カタイスト。幼馴染みの二人は、滅びゆく世界を救うための旅に出た。
歴代の神子にのみ完遂することが出来ると言われる救星のための試練――「十の天命」。数百年かけて未だ六つしか達成されていないそれを、残り全て二人で成し遂げると息巻いて。
しかし、神子の旅は、「命を犠牲にして天命を一つ達成する」という二人にとって最悪の結末だと遥か昔から決まっている。
それでも、二人は、二人ならば運命にあらがえると信じていた。
――これは、最愛の少女を喪い、彼女の命と引き替えに生きながらえてしまった少年の、愛と希望の物語。
感想
同時刊行された『滅びゆく世界と、間違えた彼女の救いかた』同じ世界観、共通するキャラクターが登場する作品です。どちらから読んでも大丈夫なようになっていて、読む順番によって視点が変わって作品の印象が変わる意欲作です。
本作の紹介については、『滅びゆく世界と、間違えた彼女の救いかた』でも書いているのでご覧ください。
物語のナンバリングとしては、次の順番です。
0.『滅びゆく世界と、間違えた彼女の救いかた』⇒ 1.『死にゆく騎士と、ただしい世界の壊しかた』
滅び行く~から読んでいくと、命数シリーズの背景から順を追って知ることができます。
この巻は、「神子エイネ・カタイスト」と「救世の騎士、ラミ・シーカヴィルタ」の物語です。
作品の雰囲気もうってかわり、王道ファンタジーの展開です。
神子のエイネは、歴代最高の神子と評される才能の持ち主です。幼なじみのラミは、才能には恵まれませんでしたが徹底した努力で、最強各の騎士へと成長します。幼なじみ同士の二人が世界を救うために旅に出て、そして滅び行く世界の真実へとたどり着きます。幼なじみの男女で、二人とも強キャラで、世界を救うんですよ。王道のワクワク展開です。
展開として序盤に大きくつかんで引っ張るというよりは、徐々に積み上げていってラストで盛り上げるタイプです。しかもラストちょい前あたりから、急上昇に話の面白さが駆け上がっていきます。ラストでシッカリ捕まれて、彼女の間違えに心打たれるでしょう。ファンタジー好きならばきっと満足できる作品だと思います。
唯一の欠点は、こんな良作が末期のノベルゼロから出てしまったことです。
この面白さで他のレーベルであれば、続刊されていておかしくありません。ジックリと世界観の説明を受けて、これからの冒険へ向けてのエンジンをかけられて続刊がないとか残念でなりません。
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