私の推しは悪役令嬢。-Revolution- 【ラノベ感想】

2023年1月13日

私の推しは悪役令嬢-Revolution-
著:いのり
イラスト:花ヶ田
出版:一迅社ノベルス
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アマゾンのあらすじより

乙女ゲーム「Revolution」の世界に、ヒロインのレイ=テイラーとして転生した社畜OL・大橋零。
そんな彼女の推しは攻略対象の王子たち…ではなく、悪役令嬢・クレア=フランソワだった!
平民を毛嫌いしているクレアのいじわるを嫌がるどころか嬉々として受け入れるレイ。
前世でゲームをやりこんでいた彼女は、その知識と愛で、クレアとお近づきになることができるのか?

感想

もともと電子書籍のみのレーベルで出版されていた作品が、一迅社から紙書籍として発売されました。表紙で見るからにキツそうな金髪キャラは、悪役令嬢です。その後ろにいるのが主人公ですね。主人公が恋愛ゲーム世界に転生するのは、お馴染みの展開としてイケメンそっちのけで悪役令嬢を全力推しするのが本作です。likeでなくloveの推しです。

基本はコメディ強めのラブコメです。主人公は悪役令嬢LOVEを公言してウザがらみをします。真面目な悪役令嬢のことをからかってリアクションを楽しむ展開が多めです。怒ったり恥ずかしがったりする悪役令嬢とか、冷静な突っ込みを入れるルームメイトとか面白かったです。
「生徒会と風紀委員を足して2でわらない存在」とか騎士団を表すキャバリーのお嬢様だから「キャバ嬢」とか、くだけたワードチョイスが上手だなぁと感じました。コメディ展開がより面白くなってました。

 

前半はややもすると主人公が、悪役令嬢をおちょくりまくっているだけに見えるかもしれません。でも何か特別な理由によって主人公は、悪役令嬢推しになったんだなって描写もあります。茶化す中に真摯に悪役令嬢を思う気持ちが感じられるんです。2巻目以降に明らかになるのでしょうね。楽しみです。
主人公のLoveもステレオタイプ的な同性愛のイメージじゃないのも私が好きなところです。百合姫に連載されているのを納得する芯が深いところにある感じも良かったです。

ストーリーの後半には、これまでの雰囲気とちがってゲーム由来のシリアス展開もあります。展開に緩急があって350ページ超の長さでもダレずに読めました。色んな展開があってとても満足感が高い作品です。

 

読みやすくて面白かったです。なんといっても悪役令嬢が素敵なキャラですね。ずーっとツンツンなのでふとデレを見せるんですよね。このデレを見たいって主人公の気持ちが良く分かりました。

 

2巻目の感想

1巻目のまだまだ警戒感ありの距離感から2巻目以降でどう変わっていくか楽しみにしていました。そうしたら2巻目では、ついに距離感縮まって、お嬢様ジェラっちゃいました。たっぷりと時間をかけて関係性を深めていく百合作品は、すばらしいです。
そしてなんだかんだ言いながら、寂しがり屋なクレア様は愛らしかったです。

また個性的で気になるキャラも2巻目で増量です。お嬢様を狙うライバル。レイを狙う女子など賑やかで楽しかったです。個人的には、強烈なレイママが気になりです。
ただ彼女のイラストが無かったのは、何とも悔やまれます。3巻目以降に期待です。

また今回もまたライトなだけの百合じゃありませんでした。女性が女性を好きになることへの真剣な悩みも込められたシーンがあります。楽しくもあり、真面目でもあります。とても面白くてあっという間に読み終えてしまった2巻目でした。

 

3巻目の感想

第一部完。
クレア様のめんどくさいまでの真面目さ炸裂ですね。この貴族らしさなんて知ってしまうとレイが、なんで悪役令嬢のクレア様をそこまで推すのか解ってしまいました。こんな不器用で可愛い生き物なら推すしかありません。

全体的に重めのお話が続く3巻目です。だからこそ時々はいってくるデレはたまりませんでした。口絵にあるキスシーンも本文と合わさると強烈です。
いやぁ素晴らしかった。

そして素晴らしいというと結構なページを占める番外編です。
なんですかこの甘さは。あのクレオお嬢様が、昼のキスと夜のキスの違いを知っているとかどういうことですか! とんでもねぇ番外編をご褒美として入れてくれました。

個人的にはクレア様と子供のシーンも推したいです。このシーンでのクレア様はマジ天使です。感動のシーンに涙腺緩みっぱなしでした。
こんな素敵なお嬢様ならレイも推すわけですよね。

 

第2部も続くことを祈りながら続刊を待ちます。

 

 
 
 

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