賢勇者シコルスキ・ジーライフの大いなる探求 痛【ラノベ感想】
賢勇者シコルスキ・ジーライフの大いなる探求 痛 ~愛弟子サヨナと今回はこのくらいで勘弁しといたるわ~
著:有象利路
イラスト:かれい
出版:電撃文庫
アマゾンのあらすじより
Q:どうしてこんな変態作の2巻が出るのですか?/A:あっ、悪ノリです。
「クソっ、今回もダメだったか……ッ!」
担当編集は憤っていた。悪ノリで2巻が出てしまうこの『賢勇者』シリーズを王道ファンタジー路線に戻すべく、彼は時間遡行を繰り返し、未来を変えようとしていたのだ。
しかし、何度繰り返しても本作の主人公・シコルスキは、賢勇者というカッコいい肩書きなのに定期的に全裸になる変態であり、ヒロイン・サヨナは昨今のトレンドに反して胸が極薄で、性格がバブみから遠ざかっていくのだった。サブキャラも全員反社会的なサムシングだ。
「オレは、嫌なんだ! 全文検索で卑猥な単語がジャンジャン引っかかる下品な小説を編集するのは……! うおおおッ!」
果たして担当は未来を変えられたか!?
感想
1巻目にも増して、ヒドい内容に仕上がっています。下ネタ、メタネタ、作者いじりに出版社いじり、笑いに繋げられるモノは、なんでもブッこんできます。こんなヒドいラノベ(褒め言葉)は、1巻目で選別された好き者しか買わないので、吹っ切れたのでしょうね。購買年齢を何歳に設定しているのやら。
2巻の最初は下ネタから始まって、ド下ネタに抜けていきます。
その次の第9話は、自虐ネタ全開です。長めに引用します。
「異世界転生者と呼ばれる異界からやってきた人間が定期的にわくという村、 (中略) 村の規模で言うと《カクヨ村》は《ナロ村》に劣るので、そのうち《ナロ村》にぶっ潰されるのではないかという話だ。(中略) まあ書籍かを狙うのにわざわざこっち使う理由も無いですからね」(第9話)
えーと電撃は、KADOKAWA一門でありませんでしたっけ??
終始こんな様子で全方位にケンカを売りに行ってます。特に身内には強気ですね。
小説の定石を分かったうえで外しに来るのがやってくれてますわ。なんとも隙あらば笑わせにきて、外では読みにくい小説です。きっと普通のラノベの何倍も、苦労してネタを考えているのでしょうね。
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