前世は魔女でした!【ラノベ感想】

前世は魔女でした! ~現世は最強お姫様、希望は家族円満です~
著:カレヤタミエ
イラスト:しょうじ
出版:オーバーラップノベルスf

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アマゾンのあらすじより

「私」には前世の記憶があった。それは人の暮らしに理解のない魔女で、偏屈な継母だった記憶。
しかし、今世で人として暮らす中で家族の愛情を知り、前世で娘を不幸にしたことを自覚した私は、今度こそ家族を大事にすると決意していたのだが……車にはねられ突然この世を去ることに。
――と思ったら、二度目の転生を果たしていた! 魔女、平凡な会社員と続き、三度目はどこかの国のお姫様。大事に育てられているものの両親に会えない日々を過ごしていたなか、ようやく会えた母親はなんと前世の娘で!?
再会を喜んだのもつかの間、邪魔者だった魔女がいなくなったのに、娘はなんだか幸せではない様子。しかし、赤ちゃんの身体でできることはなく、心配しながらも見守っていたある日、娘に呪いがかけられていることが発覚して……?
――大丈夫。必ず私が、あなたを守るよ。
赤ちゃん王女が家族のために奮闘する、ハートフルファンタジー開幕!

感想

自分の娘の赤ちゃんに転生し、前世を隠して家族を護るお話しです。
主人公は親であり子でもある複雑な環境ながら、親子両面の愛が双方でとっても面白かったです。

 

最初にどんな建てつけが書きます。私の説明だと複雑っぽくみえてしまいますすけど、お話しをみているとこれがスッと頭に入ってくる読みやすさなんですよ。ホントたのしいお話しです。

まず主人公は元魔女です。

本作の魔女ってのは妖精や魔物に近い存在で、自然に生まれ落ちます。そして生まれたときから大人の姿で魔女が生きるのやーめたとならない限り、何先年でも生き続けます。

また人間じゃないので人の気持ちは、まぁ分かりません。勢いのまま極端な行動にでますし、人間とは積極的に関わらないのが普通です。
人間からしてみれば強大な魔法を使える上に、常識や交渉が通じないので厄介な存在です。

ですから主人公は魔女の前世でたっぷりとやらかしていて、それを心残りにしていました。

 

心残りがなにかというと娘のラプンツェルです。

大切に育てていたのにどこの馬の骨とも分からない男と付きあいだしたから、もう知らない何処へでもいってしまえ!と、物理的に放り投げちゃったんですよ。

ちなみに魔女は人間じゃないので子を成せません。なのでラプンツェルは代償として取り上げた人の娘です。
それだって育ててみれば情がわくもので大切にしていたのに……なんであんな男と!!とかんしゃくを起こしたところ後の祭り。かわいいラプンツェルはどうなったのか、後悔に苛まれた魔女生を終えての転生です。

 

というのがあり転生したらラプツェルの娘だった。つまり人間に転生しちゃったところからお話しが始まります。
私があなたのママよの複雑すぎる関係性となっています。加えて人間として生まれたので魔法は使えなかったりします。

 

それに加えて間に現代日本人にも主人公は1回転生しています。これにより人間の感情や理性をそなえた元魔女になっているんです。

 

あたしはここまでの建てつけがとても秀逸だと思っています。

 

魔女の価値観だったらきっと赤ちゃんの状態で、ラプンツェルを娘として扱いだしていたのは間違いないでしょう。しかし人間の価値観を主人公は身につけたため、娘を愛するラプンツェルを思いやって子どもとして振る舞おうとするんです。
いっかい人間の生を挟んだのは大正解だと思います。

 

だから正体を隠して家族を護る面白さが生まれていると思いますし、なんといっても愛情が炸裂するんです。
そこに前世のやらかしを後悔して、娘を幸せにしたいとのやりなおしです。私が好きな要素だらけです。

 

主人公がラプンツェルのために無茶をするのは仕様です。そこにプラスでパパンとラプンツェルからの圧倒的な愛もくるんです。

親子同士での飛び交う愛情が最高によいと思いませんか。

当初は娘をたぶらかした男と敵視していたパパンも、たっぷりと愛情を向けらてらねえ?そりゃあ主人公だって家族大好きになりますよ。

元魔女が家族のために奮闘する姿が面白くてなりませんでした。

 

あとカレヤタミエさんはここまでのとおり、とても丁寧に作品世界をつくられる作者さんです。ということは登場人物もその世界観で生きています。

私が特に好きなのがマルグリット王妃です。なんと彼女も魔女です。
魔女の中ではだいぶ変わりものでありながら、主人公みたいに人間を経験していないので価値観は基本魔女ムーブとなっています。

気まぐれで人間の善悪をいまいち分かっていながら、しっかりと感情もあって気まぐれなんですよ。マルグリットと王の関係性がまさに人と人ならざるものので、思いっきり私のツボでした。

 

とても面白いのでどうかよんでみてください。

 

 

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