超鈍感モブにヒロインが攻略されて、乙女ゲームが始まりません【ラノベ感想】

2023年1月10日

超鈍感モブにヒロインが攻略されて、乙女ゲームが始まりません
著:かずは
イラスト:亜尾あぐ
出版:‎ TOブックス
   51ZRUUX0RmL
 

アマゾンのあらすじより

「アイツらをゲームのキャラだと思ってる?」
モブキャラ転生者・篠山正彦の言動が、乙女ゲームの世界を変えた。理想のルートを夢みて奮闘していたヒロイン・桜宮桃は、地味メンの偉そうな正論に憤る。だが、よく観察してみると――彼は攻略対象のためなら厄介なイベントでも解決へ奔走する超お人好しで? (お節介? 身の程知らず? あれ、ちょっと、ステキ……かも)胸高鳴る桃はいつしか正彦に惹かれアピールを始める。しかし、彼は想像以上の鈍感だった!  事情を察した女子嫌いな王子、純情なチャラ男、病弱な眼鏡男子などモブを慕う攻略対象たちにまで同情から応援される始末……。
「なんで、本人だけ気付かないのーー!!」
頑張れ不憫ヒロイン、鈍感の厚き壁を打ち破れ!
超鈍感なお人好しのせいで乙女ゲームが始まらない、恋愛ファンタジー開幕!

感想

乙女ゲーのヒロインに転生したので、前世知識で逆ハーよ!と意気込んでたら、ヒロインがモブに落とされまくってしまうと、コミカル要素がある作品です。表紙イラストがよくできていて主役は中央のヒロインでなく、一番後ろにいるモブ(男子生徒)です。モブでも分かるように矢印がささってます。同性のモブが邪魔するんじゃなくて、男性モブにヒロインが落とされる構図はすごく面白いですね。

 

本作の主人公は男性モブの方です。基本は彼の視点で物語が進行します。攻略対象の親友なだけで「クラスのモブ」と書かれていますが、彼は見事なまでになろう系主人公です。特待生になるくらい勉強ができますし、ケンカに巻き込まれても立ち回れるぐらい武道をたしなんで、料理もできる。容姿も目立っていないだけで、別にぶちゃいくじゃないとどーみても平均を大きく超えてます。

実は主人公の彼も乙女ゲーの世界に転生していて、未来がどうなっていくかを知っていたりします。それなので「普通の高校生活をおくりたい」とかお決まりのように呟きながら、積極的にトラブルに首を突っ込んでいって目立ちまくります。見て見ぬフリなんてできないから当然だろうとばかりに、無自覚鈍感くんで突き進む感じです。

 

 

攻略対象となるキャラは5人いて、優等生から影のあるキャラまで多彩です。全員、名前に色が入っているので、誰が攻略対象かは分かりやすいですね。チャラそうに見えて実は高校デビュー組な木原くんや、ホスト顔でチョイ悪を匂わせる柴田先生とか、私のお気に入りです。登場するキャラは個性と背景があって魅力です。

なかなか良い感じの作品なんですが、あいにくなことに私の技量では読みこなせませんでした…。序盤から登場キャラが多くて、攻略対象5人とそのサブヒロイン×2キャラと先生などが一気に出てきます。誰が誰かに混乱してしまい、最初は読み返すくらいの方が良いだろうと思います。

またキャラの会話が自然な口調です。変な語尾や一人称でないんです。それはすごく私が好きな手法なんですけど、反面3人以上がしゃべるシーンでは、誰が誰にしゃべっているのか分からないときがあります。
短文の時は前後関係から読みとくような読み方をしました。読み慣れている方はスイスイよめるかもしれませんが、不安な場合は7月に出るマンガから入ると良いと思います。テーマもキャラも良いのでマンガは、より幅広くウケそうな気がします。

 

同レーベルの感想も読んでみる

TOブックスの感想

 

Visited 11 times, 1 visit(s) today

TOブックス

Posted by kyoikyoi