婚約破棄から始まる悪役令嬢の監獄スローライフ【ラノベ感想】

2022年8月7日

婚約破棄から始まる悪役令嬢の監獄スローライフ
著:山崎 響
イラスト:鍋島 テツヒロ
出版:KADOKAWAの新文芸
9784047353916

アマゾンのあらすじより

公爵令嬢レイチェルは、許嫁であるエリオット王子から身に覚えのない罪を理由に婚約を破棄され、地下牢に投獄されてしまった。
これは恋敵の陰謀か、はたまた政敵の罠か……!? そして、レイチェルは思った。
「プリズンイエーッ! ゴロゴロし放題のスローライフ! 王妃教育もサボれてうるさい使用人もいない、楽しい休暇の始まりだ!」
準備万端整えていたレイチェルは、獄内でだらだら生活と王子への嫌がらせを心置きなく満喫する!
自由で愉快な監獄生活(スローライフ)のはじまり、はじまり。

感想

女性向けレーベルに多い悪役令嬢のスローライフかな?、と読んでみました。結論からいうと悪役令嬢のフォーマットから飛び越えた愉快な作品でした。あらすじに「プリズンイエーッ! 」なんて悪役令嬢ものでは出てきっこないフレーズを出してくれてましたから、買うときに帯とかあらすじはちゃんと読んでおくべきですね。面白かったんですけど当初の想定と全く違った面白さでした。

開始早々、主人公のレイチェルは婚約破棄されて投獄されます。ここまでは悪役令嬢+追放ではお馴染みの展開です。ところがこの主人公は投獄されても全く堪えないんですよ。むしろ王妃教育から逃げられるバカンスやったー!と斜め上の反応をかますんです。そして監獄で好き放題なスローライフが始まっていくのがお話です。

 

本作では主人公が群を抜いてヤベー奴です。まぁ優秀なんですよ。優秀すぎて自分だけの諜報組織とか外国との人脈まで持っているんです。規格外に優秀です。でもサイコさんなんです。やられたらやり返す性格で、両親からこんなふうに言われるほどです。


母:「貴方……レイチェルは完全に殺る気よ!?」
父:「娘を信じなさい……きっと法に触れない手段でボコボコにやり返すはずだから!!」


 
そういう流れなので優秀なレイチェルが、監獄で優雅な暮らしをしながら愚かな婚約者と新恋人に嫌がらせをするコメディです。王子がアホなので間接的な仕返しがバスバス決まっていきます。下巻ともなると想像もつかない仕返し(嫌がらせ)が待っています。
自業自得とはいえ新恋人のマーガレット嬢は、ちょっと気の毒でしたね。レイチェルから彼女は"サンド・バッグさん"としか呼んでもらえないんです。加えて「ちょっと試しに殴らせて」とか、どっかのガキ大将しか言わなそうなセリフをレイチェルからぶつけられてしまいます。
レイチェルさんハンパないです。悪役令嬢作品に見せかけたキレッキレのコメディでした。笑える作品を読みたい方にオススメです。
 
 
 

同レーベルの感想も読んでみる

KADOKAWAの新文芸の感想