【ラノベ感想】無双航路 転生して宇宙戦艦のAIになりました 松屋大好 レジェンドノベルス

2022年3月8日

無双航路 転生して宇宙戦艦のAIになりました
著:松屋大好
イラスト:黒銀(DIGS)
出版:レジェンドノベルス
 
アマゾンのあらすじより
意識を取り戻した時、普通の高校生・阿佐ヶ谷真は、なぜか宇宙戦艦のAIになっていた。当の戦艦は敵に包囲され僚艦もわずかという絶体絶命の大ピンチ。しかも艦長は儀礼的に乗艦していた皇族でお飾りの少女。AIとなった真は「人間」でもある自分の特性を活かし、生き残るため斬新な戦術を駆使して撤退を試みる――。「小説家になろう」発の作家が描く「まだ誰も見たことのない最強の撤退戦」がここに始まる――!宇宙戦艦が砲撃して防御フィールドと装甲を削りあう艦隊戦をたっぷり読めます。面白かったです。銀河英雄伝説みたいなスペオペが好きだった方にはオススメします。

主人公の阿佐ヶ谷真は、宇宙戦艦のAIって転生作品の中でも突飛なのに生まれ変わりです。AIになってみると自分の手足みたいに、宇宙戦艦を自在に扱えるという発想が面白かったです。敵は人間が操作するところ主人公は、戦艦の処理能力をフルに使って攻撃・防御ができて1対多で無双です。

艦隊戦の描写は、防御フィールドに負荷をかけて砲弾をたたき込む。装甲が削れて居住ブロックや砲塔はふっとぶ。激アツな宇宙艦隊の殴りあいです。宇宙戦闘で見たい描写が満載ですよ。

1巻目は敗走する宇宙戦艦のAIに転生した主人公が、皇女ソハイーラと手を組み母星を目指す逃走劇です。主人公は無双できるぐらい強いとはいえ、10や20と数で囲まれると歯が立ちません。そこでこれまでお飾り扱いだった皇女ソハイーラにカリスマとなってもらって、敗残兵を束ねて追撃をかわしていく展開です。とても面白かったです。

なんで主人公がAIに転生したかや、どうして戦争になっているかとか戦闘以外の描写もキッチリ描かれています。2巻目・3巻目となると艦隊戦のページが減って、そっちの描写が増えてくる配分です。AIになっているのを生かして、ハッキングを仕掛けあう電脳戦もでてきます。戦艦の演算能力+艦隊の演算能力をつかって演出も派手派手になってます。

まぁ超AI能力でやりたい放題は主人公ボーナスだからと分かるとして、敵側の能力はそれ以上にぶっ壊れだったりします。そのためまともに戦略立てての艦隊戦じゃ勝ってっこなくなってしまい、主人公の能力でどうやって立ち向かうかになっています。ネタバレになるため書けませんが、能力の使い方しだいで大味にもなるところです。この辺は好みが分かれるところかも。
個人的にはレンズマン・シリーズみたいなスケールのデカさを思い出しました。SFじゃなくてスペオペなんですし、こういう派手なのもアリだと思いました。

そして3巻目のラストは、思わせぶりな一文で終わっています。続くのかなとも思いましたが、電子版で3冊分の合本版として刊行されています。これで完結みたいですね。なろう系では貴重な宇宙作品です。スペオペが好きでしたら是非読んでみてください。