オカルトギア・オーバードライブ【ラノベ感想】

2022年11月13日

オカルトギア・オーバードライブ
著:涼暮 皐
イラスト: ERIMO、わいっしゅ
出版:Novel 0

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アマゾンのあらすじより

盤状都市クロノスエンドで困っている人々を助ける日々を送るユッカ・ラーティカイネン。ある日、彼の元にルナと名乗る少女が訪ねてくる。彼女は地下組織の一員で、自分の個人的な依頼を受けて欲しいのだ、という。テロの片棒を担ぐ気はない、と断るユッカ。しかし、彼女の生い立ち―街を支配する組織・“時計塔”の研究所で保護され、それ以前の記憶が無い―を聞いてしまったことで、仕方なく彼女を手伝うことに。ところが、彼女の過去を探す中で、“時計塔”に所属する最強の能力者たちが二人の行く手に立ちはだかり―!?

感想

時計を使うと周囲の時間を置き去りにして、超加速ができたりします。そんな時計は厳重に管理されていて、違法に製造や所持をすると刺客が送り込まれる…そんな都市での物語です。加速中は周囲の物体や人は止まっている、止まっている物を殴ると加速度がのったダメージが入り破壊される、加速中は自分が加速していると認識を失うとリバウンドがあるなど、加速中の戦闘は駆け引き、読みあいが凝っていて緻密に書かれています。ミリ秒の単位で反応しバトルするサイバーパンクに似た雰囲気があります。
 
またヒロイン以外の登場人物は大人だらけで、「ハードボイルド」なやりとりが多いです。街のスラムの様子も退廃的でサイバーパンク感です。ヒロインの依頼を通じて、徐々に時計にまつわる秘密や、主人公達の過去の秘密などが明らかになっていき、ラストへ向けて盛り上がっています。描写が細かく力作だと思います。
 
思いが強すぎるのか、ルビが多すぎるので読みにくく感じるところもあります。
物語の核となる用語の魔道歯車《オカルトギア》や、時計狩り《ハンター》くらいなら理解します。しかし、時間《どりょく》や断頭台《ギロチン》までくると、やり過ぎです。おとなしく《》側の文章とすべきだと思います。本作は全般的にあえて文語的な言い回しや、画数の多い漢字を用いた表現も多いです。岩波文庫じゃないんですから、可読性について考えて欲しいです。
 
ラストは、謎を含めて終わっています。もしかしたら続刊出す構想があったのかもしれませんね。
 
 
 

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Posted by kyoikyoi