吸血鬼は僕のために姉になる【ラノベ感想】
吸血鬼は僕のために姉になる
著:景詠一
イラスト:みきさい
出版:ダッシュエックス文庫
アマゾンのあらすじより
丘の上の屋敷には、盲目の吸血鬼が住んでいる。そういう噂を聞いたのは、僕がとても小さな頃だ。唯一の肉親であった祖父を喪った僕は、件の女性、霧雨セナに引き取られた。彼女の正体は噂通りの吸血鬼。ただし、性格は心配性でおせっかいの姉といった感じで、おまけに物理的な距離が常に近い。そんな彼女のまわりには、一つ目の怪物、犬の郵便配達員など、多種多様な生き物が溢れていて、それらが視える僕には特別な力が宿っているらしい。未知の世界で新しい家族――吸血鬼・セナをはじめとする人外の存在と絆を深めるラブコメディ。
感想
天涯孤独となって身元を引き受けてくれる人に会いにいくと、超絶美少女な吸血鬼が待っていて……から始まる現代をベースにした作品です。同居するようになると目が悪い彼女の方から顔を近づけてくるし、お姉ちゃんを頼ってと甘やかさせてくれたり等々、ガードのユルいことユルいこと。そんな血が繋がらないお姉ちゃんとの不思議な同居ラブコメ、の体を取りながら読んでみてもっと印象に残ったのは、人間と幻想世界の存在を繋ぐ不思議ファンタジーのところです。
セナと会ったことを切っ掛けに主人公は、人間界で暮らす妖怪を気づけるようになります。そして妖怪と人との間を繋ぐストーリーがいくつも繋がっていきます。個々で見せてくれる現象や妖怪の思いなどがとても幻想的で美しかったです。ちょっと不思議でちょっと優しい、現代を舞台とした作品でした。美しいあやかしの作品です。中でも鬼の子のストーリーはお気に入りです。
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