転生バッドエンド令嬢は、ヤンデレ王子の溺愛から逃げ出したい【ラノベ感想】

転生バッドエンド令嬢は、ヤンデレ王子の溺愛から逃げ出したい
著:秋桜ヒロロ
イラスト:ニナハチ
出版:UGfnovels

   転生バッドエンド令嬢は、ヤンデレ王子の溺愛から逃げ出したい

アマゾンのあらすじより

『実質メリーバッドエンド』しかない『ヤンデレ最凶王子』から プロポーズ!? いやいや私、モブなんですけど!!
自分が前世で遊んでいた乙女ゲームの世界に転生したことを思い出したモブ令嬢のレイラ。しかし、物語はすでにバッドエンドに向かって走り出していた。何故なら目の前にいた隣国の第二王子・アルベールにプロポーズされていたからだ。彼は『ヤンデレ最凶王子』と呼ばれ、まともなエンディングがない男だった。ひとまずは最初のバッドエンドを回避するが、アルは事あるごとにレイラに「溺愛」と「監禁」を迫る。だが、毎日一緒にいるうちにアルベール自身に惹かれてしまいそうになり、追い詰められたレイラは「私がアルベールを真人間にする!」と決意する。そして、ゲームのヒロインのミアが魔法学園に入学してきて、いよいよゲームの本編がスタートする!
レイラはアルとのバッドエンドから逃げ出すことはできるのか?

感想

UGの女性向け新レーベル、1作目です。ヤンデレ王子とバットエンド令嬢ですよ。でもって表紙イラストを見てください。王子の溺愛っぷりとモブ令嬢の嫌がりようを。しかもあらすじで”レイラはアルとのバッドエンドから逃げ出すことはできるのか?”ですよ?
これを知った時点で即、私は買うのを決めました。

 

まぁなんです王子様のアルベールは、完全outなヤンデレでした。日本なら法で規制されるぐらいのヤンデレです。
そんなハードな病みもコメディ成分でほどよく中和されて、読みやすくて面白かったです。ヤンデレもの初心者の方でも基本がコメディなので、楽しみやすいんじゃないかと思います。

 

作品の舞台は、分かりやすく乙女ゲーへのテンプレ転生です。シンプル・イズ・ベスト、大変に分かりやすいですね。
第1章のはじめ数ページでここらが明らかになります。


  • 全寮制の魔法学園をテーマにした乙女ゲーム『恋と魔法のプレリュード』が舞台。
  • 100人に1人ぐらいの割合で魔法を使えヒロインは、光属性の使い手。1000年に1人の逸材で特待生として学園に通う。
  • なお主人公レイラは、ゲームに登場しないモブ中のモブ。そして中身は転生した元女子高生。でもモブ。
  • 隣国の第二王子アルベールに「僕と結婚しよう」と言われたところで転生したとレイラは覚醒。
  • アルベールは闇属性の使い手で攻略対象。加えてトンデモないヤンデレ。アルベールエンドは、愛が重い””メリーバッドエンドしかない。
  • 「僕と結婚しよう」→ はい  [監禁エンド]  /  「僕と結婚しよう」→ いいえ [無理心中エンド]   逃げ道なんてない。
  • 結婚はNG! なら恋人どまりなら・・・
  • レイラはこの先生きのこることが出来るのか?

 

どうでしょう? ワクワクしませんか?? どう考えてもレイラの思惑通りになんて進まなそうじゃないですか?
また本作で面白いのが、バッドエンド回避を狙いながらアルベールのことは嫌っていない点です。むしろレイラのドストライクで声も顔も好みだったりします。過度なヤンデレがダメなだけなんです。
だからアルベールのディープラブ攻勢に対して、顔を真っ赤にして照れるレイラが可愛らしんですよ。ぐるぐる目のイラストなんてきっと似合うと思います。

 

そんなレイラとアルベールが恋人になって学園内では、2人の関係を評して『猛獣使い』って二つ名がレイラにつくようになります。ですが……まぁきっと本質はアルベールの手の上で回っているでしょうね。レイラが狙ってどうこうするのは難しいんじゃないかなぁ。だってレイラですし。
むしろレイアが沼にハマる方が早そうな予感です。むしろ私的にはドップリ落ちていいのよ、って気持ちで読んでたぐらいでした。

 

「王子&イケメンイケボ&魔法の天才」の3つがそろっていなければ、どうみてもoutなアルベールのディープラブ攻勢を堪能させてもらいました。そしてなぜそこまでアルベールが、モブのレイアに執着するのか納得できる理由もまたセットであって実に良かったです。
執着するようになった理由は、学園内でのイベントともきっちりリンクして大変に面白かったです。

 

そして最近のラノベでは、サブキャラとなりがちな乙女ゲームのメインヒロインちゃんですよ。この子もとんでもなかったです。初見の印象とは180度のイメージでした。きっと彼女の変身を知ったら驚くとおもいますよ。
レイラの変人ホイホイは、高性能すぎますね。

 

コメディってことで楽しく読みやすいながら、ストーリーラインもしっかりしていて面白いです。またアルベールのやりすぎなヤンデレ具合もコメディとちょうど良い具合だと感じました。繰り返しますと本作は、ヤンデレ初心者の方でも楽しみやすい作品じゃないかと思います。
そしてなれてきたら「あんなのこんなのそんなの」といったヤンデレ作品へのステップアップをオススメします。

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Posted by kyoikyoi