クラスまるごと人外転生【ラノベ感想】
クラスまるごと人外転生 ―最弱のスケルトンになった俺―
著:鰤 牙
イラスト:すがのたすく
出版:HJノベルス
アマゾンのあらすじより
修学旅行に来ていた空木恭介はバスの事故により、クラスの面々と共に異世界へと飛ばされる。目を覚ますと周りには、様々なモンスターになってしまったクラスメイトたち。彼はその中でも最弱のスケルトンになってしまうが、彼にしかできない戦い方を見つけ、活躍し始める―。
感想
異世界に転生して、気がついたら人外という作品は多いです。でもクラスメート全員が人外で転生するのは、非常に珍しいです。しかも主要キャラが「スケルトン・ウィスプ・スライム・ハイエルフ・サキュバス」と、どうみても人間と交流できなそうな完全なモンスターも結構出てきます。クラスメート40人が異なるモンスターに生まれ変わっており、バラエティーに富んでいます。
キャラが多いと人物把握が難しくなるところは、人間だったときの名前とモンスターを関連づけてルビを振ってくれているので、読みやすくキャラを把握しやすいです。(例: 五部河原→ゴブリンとルビ、奥村→オークとルビなど)
本作で一番楽しみにして読んだところは、モンスターの能力が異世界でどう生かされていくかです。そこは残念ながら偏りがありました。農耕をするアルラルネや、修理をするグレムリンなど内政系のキャラに比べると、デュラハンやオーガなどの武闘派はモンスターの特殊能力は戦闘シーンが主となり、特殊スキルをつかっている感はありません。武闘派はモンスターとしての見せ方より、キャラの性格をみせるシーンが多いです。
あともったいなく感じたのが、主人公は最弱のスケルトンになったので、工夫をしてスケルトンの特性をいかして、今日キャラなクラスメートについて行くのを楽しみにしていました。それが1巻の結構早い段階で今日キャラになる工夫を見つけてしまっています。そのため早々にスケルトンが最強戦力の一角になって、だったらいっそ最初から強キャラスタートでよくない?が、率直な環境です。
スライムはモンスター特性を生かした隠し技が、うまい見せ方と感じるのが多いです。それにくらべるとスケルトンとウィスプは、もう少し何かが欲しいところでした。
2巻目では1巻に登場しなかったクラスメートが、更に増量します。加えて人間とのファーストコンタクトもあります。モンスターだらけの主人公達が、どんなファーストコンタクトを果たすか? ここから物語が加速する……ところで終わり、長らく3巻目が出ていません。 webの更新もなく未完作品となる気配が濃厚です。
鰤/牙
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