大英雄が無職で何が悪い【ラノベ感想】
大英雄が無職で何が悪い
著:十文字青
イラスト:エレクトさわる
出版:オーバーラップ文庫
アマゾンのあらすじより
「俺は大英雄キサラギだ。」
“目覚めよ。”と言われて目覚めると、そこは見知らぬ世界だった。「まるでゲームのような世界」グリムガルで生き抜くために、俺たちは戦うしかない……が、与えられた道なんてごめんだね。俺は俺の道を行く。
神官のイチカ、魔法使いのモモヒナを従え、手始めにオークをぶっ殺しに行った俺は、死にかけた冒険者から魔剣「ソウルコレクター」を託される。これさえあれば、職業なんて関係ない。「無職」のまま、本当に英雄になってやる。
十文字青が贈る、新たな英雄譚がいま幕を開ける!
感想
「灰と幻想のグリムガル」と正解を共有しており、もう1つのグリムガルです。
灰と幻想の方が、チートがなくゴブリンを倒すのですら命がけで、その日を生きるお金を得るのですら苦労するハード目なグリムガルの生活です。それに対し、本作は異世界モノにラノベに寄せた、ライト目なグリムガルの生活となっているのが最大の特徴です。
最初こそちょっとばかり主人公のキサラギは、苦戦します。
すぐに魔剣「ソウルコレクター」を手にしてからは、俺様でイケイケな性格からトントン拍子に英雄への階段を上っていきます。実にこちらは、ストレスフリーな異世界小説です。
また灰と幻想とは、仲間となるキャラクターも書き分けられています。
あちらが戦闘に不慣れな現代人の中でも、あまり戦闘に向いていないキャラが仲間なのに対して、本作では巨乳エルフに、脳天気な魔法使い(神官は普通)とマンガ的な味付けが濃いキャラクターになっています。
同じ世界でハードな異世界転生と、ライトな異世界転生読めるのが他作品では、なかなか見かけない手法だと思います。同じグリムガルの世界で、別々の人生を読み比べられますよ。
と、当初は関連しない作品展開と思っていましたが、灰と幻想とグリムガルでガッツリと本作のキャラクターが絡むようになりました。そうなるとキャラクターの過去を知るために、灰と幻想のファンの方には外伝として読む意味が出てきたかと思います。
全3巻で読むのにあまり時間がかかりませんので、ファンなら一読を推奨します。
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