鉱石令嬢 【ラノベ感想】

鉱石令嬢 ~没落した悪役令嬢が炭鉱で一山当てるまでのお話~
著:甘味亭 太丸
イラスト:SNC
出版:Kラノベブックス

  鉱石令嬢

アマゾンのあらすじより

鉱物を愛する研究者のいすずは、残業中に束の間意識を失い、気がつけば暇つぶしにプレイしていた乙女ゲームの悪役令嬢・マヘリアに転生し、まさに今、王子から婚約破棄を言い渡されたところだった。
ゲーム通りの転落人生を歩むわけにはいかない! 王宮から逃亡した末に辿り着いたのは、山奥の炭鉱。鉱山のリーダー、アベルに拾われたいすずは、追われる身であるマヘリアの人生を捨て、ここでも鉱業に携わって生きるべく、この世界ではまだ確立されていない「石炭(コークス)を使った製鉄」を提案する――
前世の知識で何段階も文明を進め、目指すは産業革命!? まさかの炭鉱から始まる立身出世ファンタジー開幕!

感想

乙女ゲーム世界に転生して工学知識で技術チートをめざす作品です。硬派な内政ものでなかなか面白かったです。
令嬢らしさはあんまりないので男性読者でも読みやすいと思います。

 

魔法もある世界で錬金術師が、魔法を用いて精錬をするってのが基本の世界です。
ここで面白かったのが、魔法の力でゴリ押すんじゃなくて学技術で精錬を目指すってところです。これは平民にできるようにという主人公の狙いからきています。

それを目指して石炭からコークスを作り、コークスを使って製鉄・製鋼。目指せ産業革命と技術のステップを駆け上がっていく流れです。

主人公のスキルとか魔法一つでできました、とはならくて技術を伝え試作。試行錯誤を乗り越えて量産へGo。
大勢の人を動かしていくのは、一体感を感じられて面白かったです。私はこういう内政もの好きなので楽しかったです。

なお主人公は、大変に男前でした。元令嬢だったのを忘れるぐらい男前です。いすずと名乗って乙女ゲー世界で「いすず鉄工所」の社長として会社を切り盛りしています。
1巻目では恋愛要素が、ほとんどでてこないで意外な展開に驚いてしまいました。まるで中小企業の社長みたいな主人公でした。

 

その他にもベテラン作業員のおじいちゃんズや彼ら従業員に嫁いだ女性たちにも見せ場が、ちゃんとあるのも好きなところです。普通の人たちが、力を合わせることによって世界を動かしていく作品です。

 

地道なモノづくり系の異世界作品を好きな方には、お勧めな一作です。



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