三日月が新たくなるまで俺の土地!【ラノベ感想】

三日月が新たくなるまで俺の土地!~マイナー武将「新田政盛」に転生したので野望MAXで生きていきます~
著:篠崎冬馬
イラスト:長沢克泰
出版:アース・スターノベル

  三日月が新たくなるまで俺の土地!

アマゾンのあらすじより

時は戦国、所は本州最果ての地・下北半島プロ経営者の生まれ変わり、新田吉松は前世の知恵と経験をフル動員して弱小武将の新田家を盛り上げていく
しかし時代は喰うか喰われるか領地を狙うハイエナ武将どもから吉松はサバイバルできるのか!?
ニュータイプの時代小説、誕生!!

感想

戦国武将への転生です。前世の現代知識を駆使して戦国の世で成りあがる物語でした。
潔いぐらい硬派な作品ですね。前世は建設会社の社長として天寿を全うした爺様です。スキルや転生特性なんかもなく前世の知識・体験だけを武器としています。

同じアーススターから出ている『戦国小町苦労譚』と同じ系譜です。あっちが女子高生なので対して、本作は爺様が中の人ですからね。
まるで戦国系の仮想戦記を読んでいるような読み応えでした。イラストも劇画調になっていて、そこから受けた印象も一因となったのかもしれませんね。

 

さて戦国時代へ現代知識を持ち込むのは、やっぱり面白いですよ。
農業改革・工業化と富国強兵の流れは、まぁどうしても定石でいくしかないところです。そこを主人公を幼児することで主人公がするのは、口を出して指示するだけ。腹心や部下が実行するようにしたのは、私好みの展開でした。

どうしても万能な主人公(領主)が大軍向き合う戦場から、城下町の寺子屋まで飛び回ってすべてを解決するって転生作品は多いですからね。あえて人にやらせるって展開が、リアルっぽさを感じられて面白かったです。

 

それから転生先を「新田政盛」というマイナー武将を転生先に選んだことですよ。2023年時点でwikiを読んでもほぼ何にも情報がありません。戦国時代マニアには刺さりそうなマニアックなチョイスですよね。東北の戦国時代で伊達家じゃなきゃ最上家でもないとか、マニアックすぎますよ。

南部家のお話が中心となって、津軽氏や蠣崎氏が主要キャラな作品て他にないんじゃないでしょうかね?
私は津軽氏や蠣崎氏なんて、信長の野望を遊ぶ時に難易度上げるために選んだぐらいの知識しかもっていませんでした。そのぐらいしか知らなかったので作中での登場人物やイベントは、初めて知る内容で新鮮だったのも楽しかったです。

 

タイトルも表紙も攻めた内容だと思います。硬派な戦国時代への転生ものを読みたい方向けですね。きっと刺さる人には深くぶっ刺さるタイプの作品だと思います。

 

Wikiの記載より

新田 政盛(にいだ まさもり)は、戦国時代から安土桃山時代にかけての武将南部氏の家臣。

略歴[編集]

天文16年(1547年)、新田行政の子として誕生。

父・行政が南部晴政と共に本家である八戸氏(根城南部氏)を倒した後、政盛の兄・政栄が八戸氏(根城南部氏)を継いだため、政盛が実家の新田家を継いだ。その後は兄と共に南部信直擁立、九戸政実討伐に参加して、八戸氏[1]の重臣となった。

慶長8年(1603年)、死去。

 

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