ご近所の殴りクレリック【ラノベ感想】
アマゾンのあらすじより
長い戦争が終わり、晴れて無職になった流浪の剣匠アルナルド。仕事を求めて渡った新大陸で彼が出会った修道女は……かつて「戦鬼」として戦場を恐怖に陥れた魔導兵士ウルスラその人で――!? 時代遅れの剣士アルナルドと元・最強の魔法兵器にして敬虔な修道士ウルスラ、そして伝説に名高い魔女王のへっぽこ娘・ファウスタが繰り広げるヒロイック・ファンタジーが開幕!! 「お前ウルスラか?」「いいえ違います」物理無双の殴りクレリックがまかり通る、この物語の行方は――さあ、どうなる!?
感想
あらすじでへっぽこ娘とか殴りクレリックとか出ていますし、冒頭で主人公のウルスラが筋肉をつければ困難は解決みたいなことを言っていて、ゆるゆるコメディーなのかと思いきや設定モリモリでハードめな内容でした。
主人公は「剣匠」と呼ばれる剣豪で、魔法使いを剣で打ち倒せるぐらいの凄腕です。対する魔女王も戦場では恐れられる超級の危険人物です。にもかかわらず魔導兵士のウルスラは、その2人を一蹴できる規格外の強さときています。強すぎて勝負にならないレベルです。
主人公はそんな戦場を知って、剣は過去の武器だと新大陸に流れます。そうしたら新大陸でウルスラに再会して、ウルスラは魔導を捨てて修道女(物理)にジョブチェンジしていたって衝撃の展開からスタートです。
スタート時点でワクワクする設定ですし、設定面も非常に練り込まれています。本土と新大陸との情報・文化が伝わる差のことに始まり、魔法とはなにか、魔法と剣で戦う際にすべきことは何か、魔導・法力などなどハヤカワJAかと思うぐらい設定マシマシです。シンプルで分かりやすいストーリーを好みな方には、ごちゃごちゃと良く分からないって印象を受けそうです。私は設定が練り込まれた作品ってのが好きなので楽しかったです、5章の半ばくらいまでは。
主人公と殴りクレと魔女の3人で物語が進む間は、バランスがよく読み心地がよかったんです。5章途中から急にヘルメスとオメガって、ボスクラスのキャラが出てきて展開を理解しきれないうちに物語が終幕します。ラス戦での結末がなんとも飲み込めませんでした。1冊に詰め込み過ぎちゃったのかなぁ。
設定濃いめの作品が好きな方向けかと思います。
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