ヴァーチャル・プライベート・ネットワーク・ガールズ【ラノベ感想】

2023年1月10日

ヴァーチャル・プライベート・ネットワーク・ガールズ
著:吉野 茉莉
イラスト:Coma*85
出版:Kindle ダイレクト・パブリッシング
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アマゾンのあらすじより

西暦2042年。
あらゆるものが瞳に装着されたレンズを通してネットに接続されている世界。
人々の暮らしは大きく変わり、世界中、月や火星まで家にいながら旅行できるようになった世界。
それでも、かろうじてリアルに学校制度が残っている世界。
これはそこで暮らす彼女たちの物語。
多国籍企業が社会実験を行っている北海道の一地方都市で、やや引きこもりでぼっちの女子高校生である久慈彩花(くじあやか)は失踪したクラスメイトが最後にいたという場所に向かい、そこで不思議な指輪を渡される。そして、成り行きのまま奇妙なゲームに参加することになるのだが……

感想

最初の感想はSFチックな青春小説ではじまり、中盤はマンガやラノベで大人気なカード対戦チックなバトル小説で盛り上がって、終盤までよむと「世にも奇妙な物語」チックな不思議感に包まれて終わりました。
登場人物全員の結末を思うとこれがベストだったのかな?と感じる気持ちがありつつ、主人公視点で読んでいくとフワッとこれも1つの結末と納得する雰囲気もある不思議な読後感です。

舞台はネットが発達した近未来です。人との繋がりが今よりも希薄で、わざわざ学校で「リアルコミニケーション」の授業があるくらいの世界です。その世界でも主人公は特にコミュ障でいわゆるぼっちです。コミュ障ゆえにNoと言えずに流されていた彼女が、奇妙なゲームを通じて人と接する中でどう変わっていくかを読んでみて欲しいです。
また中盤・終盤での夢なのかゲームなのか現実なのか、何かが分からない不思議不思議感も本作の魅力です。

スッキリとした文章でページ数のわりにサクサク読めますので、半日時間が空いたときにでもいかがでしょうか

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Posted by kyoikyoi