勇者リンの伝説【ラノベ感想】

2023年1月10日

勇者リンの伝説
著:琴平 稜
イラスト:karory
出版:富士見ファンタジア文庫
513dFkUsGZL

アマゾンのあらすじより

これは、伝記士課程に振り分けられた活字アレルギーの少年・カイと、勇者課程の落ちこぼれリンが『夏休みの友』を片手に繰り広げる“宿題”という名の愛と涙の冒険の日々を綴った伝説の記録である――!

感想

オススメして頂いたギャグファンタジーの名作です。冒険者学校的な学園生活を過ごして、学園祭・体育祭・定期テストなんかのイベントが盛りだくさんです。これから伝説になる勇者のスタートラインって感じかな?  本作品は在学中のお話しなので、旅立ち前からの大騒動を魅せてくれました。
 
何より面白くて楽しませてくれるのは、ボケ・パロディの連打とおいつかないツッコミの数々です。基本的に主人公カイ以外は、ボケ倒してくるのでページに何カ所も笑いが潜みます。時にはカイも勢いに流されてボケに乗っかる時があって、そうなるとカオスとしか言い様がありません。出てくるのは分かりやすくて、ハッキリとしたお笑いやパロディーが中心です。例えるとコロコロコミックみたいなストレートなお笑い愛に溢れた作品です。
 
 

 
基本のパーティー構成は、こんな感じです。
 
伝記士カイ
  主人公、文字を見ていると気絶するくらいの文字アレルギー。本当は勇者になりたかった…
勇者リン
  幼なじみで元気いっぱいなアホの娘。悪いことをしていないモンスターの退治は…
召喚士ニーナ
  見た目は美少女。中身はドSで可愛い子をみるとペロリストになる残念さん。召喚できるのも異界の一般人だけなので残念感が…
遊び人カイ
  半裸マッチョで歴戦の勇士風なドM。怒られると悦ぶので終始トラブルメーカー。でも真面目な大人なことも稀に…

 
パーティーメンバーからしてこんな調子なので、だいたいどの巻も学園祭とか体育祭とかメインのストーリーはそっちのけです。どうしてそうなった?な大ボケキャラやリンちゃんたちのボケ返しとなり、笑いの合間に冒険ファンタジーが進んでいるような面白展開です。
 
私は読んでいてヒロインのリンちゃんがどうなるか、すごく気になりながら読んでました。なにせ個性が強すぎる美少女が出ててくるので、比較するとまとも寄りになるリンちゃんの影が薄くなりがちなんです。アホの娘ネタ1本でメインヒロインの座を守れるか? 気になってました。5巻ではやっと焦点があたって個人的に大満足です。リンちゃんには勇者として信念を貫いていって欲しいです!
 
 
 
 

同レーベルの感想も読んでみる

 

富士見ファンタジア文庫の感想

 

Visited 12 times, 1 visit(s) today