没落令嬢の幸せ農場【ラノベ感想】
没落令嬢の幸せ農場 〜最愛の人と辺境開拓スローライフ〜
著:殿水 結子
イラスト:鏑木 康隆
出版:アース・スタールナ
アマゾンのあらすじより
戦火で屋敷も財産も失った商家のお嬢様
辺境で農場経営はじめました商家の令嬢ディアナは、戦火で窮地に陥ったところを庭師の青年レオンに救出され、以前から秘かに思いを寄せていた彼と二人で田舎暮らしを始めることに。すれ違いつつも互いの想いを確かめ合い、念願叶ってレオンと結婚したディアナだったが、
姉の夫婦喧嘩や義兄たちのゴタゴタに巻き込まれ、次々とトラブルが舞い込んでくる。
そのたびにディアナは、持ち前の機転と快活さ、父譲りの商魂を発揮して、問題を乗り越えていくのだった。これは没落令嬢と“謎の花”が、何もない閑村を楽園に変えていく
辺境開拓スローライフストーリー
感想
冒頭で商会を焼かれて全てを失ったディアナが、彼女を助け出してくれたレオンと過ごす幸せな農場暮らしに癒されました。レオンくんがなんともクソ真面目なんです。ディアナのことを好きなのに自分は、お嬢様とじゃ釣り合わないって一線をひこうとしちゃうんですよ。読んでいて早く素直になればいいのにと、読者目線でたっぷりじらされてしまいました。それだけに本当の意味での結婚後が、甘くて良かったです。
レオンに比べるとディアナは、ガンガン動いていく強い女性ですね。商会も両親も失った直後にも関わらず、新たな田舎暮らしにやりがいと楽しみを見つけだしています。農場で暮らしている姿は、とても楽しく幸せそうでした。
また自作したシロップとか細工品を物々交換をしたり、人気がありそうな交換品を感じ取る嗅覚とか商家の娘らしい背景も活きているかんじも好きなところです。ディアナだけをみていると毎日が充実していて、なんか没落令嬢って悲壮感なんかは全然感じませんでした。
そして本作には、ディアナの姉とレオンの兄も登場します。ディアナの姉は、商会の娘として政略結婚をし愛はないけどお金はある夫婦です。レオンの兄の方は未婚ですけど複雑な経緯の思い人がいます。そんな三組三葉なカップルのお話もよめて楽しかったです。どの組も最後にはあるべき姿に収まるお話で心温まりました。
個人的にはディアナ姉の愛はなし。けれど家の繋がりで維持される結婚の形というのは、読みごたえがあって面白かったです。令嬢の婚姻なら愛した人と結ばれるばっかりじゃないですからねぇ。
心が癒されるスローライフものでした。面白かったです。
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