魔導具師ダリヤはうつむかない【ラノベ感想】
魔導具師ダリヤはうつむかない ~今日から自由な職人ライフ~
著:甘岸久弥
イラスト:景
出版:MFブックス
アマゾンのあらすじより
「もう、うつむくのはやめよう」
転生者である魔導具師のダリヤ・ロセッティは、決められた結婚相手からの手酷い婚約破棄をきっかけに、自分の好きなように生きていこうと決意する。
行きたいところに行き、食べたいものを食べ、何より大好きな“魔導具”を作りたいように作っていたら、なぜだか周囲が楽しいことで満たされていく。
「これも、君が作ったの!?」「この際だから商会、立ち上げない?」
ダリヤの作った便利な魔導具が異世界の人々を幸せにしていくにつれ、作れるものも作りたいものも、どんどん増えていって――。
魔導具師ダリヤの、自由気ままなものづくりストーリーが今日ここからはじまる!
感想
異世界転生した主人公が、現代人の発想を生かして魔導具師として生きておくお話です。
「生活を便利にしたい」って、物作りへの強い思いが感じられました。創意工夫のアイテムクラフトで面白かったです。
開幕はおなじみの婚約破棄です。なお本作では婚約破棄は重要な役割を果たしていて、主人公のダリヤが魔導師として独立開業する展開にちゃんと繋がっています。
また婚約破棄の原因は、婚約者の不義です。いわゆるNTRをくらって主人公は捨てられた形です。
この元婚約者とその浮気相手が、主人公にとる仕打ちの数々はクズいの一言ですね。手をあげない代わりに、精神的にドロッとした嫌がらせや傷つけ方なんですよ。タイトルに「婚約破棄」とか「ざまあ」って入っていても、違和感ないぐらい略奪のやり口はひどいです。
ドロドロした恋愛ドラマを好きな方も納得かも。
それにめげず主人公は婚約破棄を機にイメチェンも図って、持ち前の技術と発想力で魔導具を開発していく展開です。とてもワクワクしますね。
また婚約破棄で辛い反面、主人公を助けてくれる友人や亡き父の深い愛情とか人の温かさも、読んでいて気持ちよかった部分です。
それから欠かせないイケメン枠です。1巻目は美形騎士ヴォルフレートが登場です。ちょっと影のあるイケメンですよ。
完全に彼は主人公に惚れてますね。そりゃぁあんなことされたら惚れるのも当然でしょうが。
まだまだ主人公は、失恋の傷で恋愛どころじゃありません。しかし、これが癒えてきたら……。その後が気になります!
あと本作は読んでいてお腹が空く作品だとも聞いていたんです。
まさにそのとおりで夜中に読んではなりませんね。作中の料理にお酒の数々のなんと美味しそうなこと。
飯テロ注意です。食への熱い情熱も感じました。
とまぁ色んな面白い要素を散りばめた1巻目です。
これから開業した主人公は、騒動を巻き起こすような便利魔導具を作るんだろうなの楽しみと、きっと元婚約者達は足を引っ張るような余計なことをしてくるんだろうなと、どんな波乱が巻き起こるか次が楽しみです。
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