ドイツ軍召喚ッ!【ラノベ感想】

2023年1月11日

ドイツ軍召喚ッ!~勇者達に全てを奪われたドラゴン召喚士、元最強は復讐を誓う~
著:LA軍
イラスト:山椒魚
出版:アース・スターノベル
  9784803015614
 

アマゾンのあらすじより

復讐に燃える元召喚士と召喚獣《ドイツ軍》の、
かつてない異世界電撃戦がいまはじまる――!!
かつて名を馳せたドラゴン召喚士ナセル・バージニアは、勇者コージに愛する妻を奪われた上に、家族を殺され、ドラゴン召喚の呪印も潰されてしまう。
全てを失い絶望するナセルが命すら奪われそうになった時、その召喚に応えて現れたのは最強のドラゴン――ではなく、ドイツ軍だった!?
謎の召喚獣《ドイツ軍》を従えたナセルは、冒険者ギルド、教会、国王、そして勇者に復讐を開始。そして、ドイツ軍の戦車は剣も魔法も弾き返し、機関銃は盾も鎧も貫通し、迫撃砲はアンデッドの群れを粉砕、戦闘機はドラゴンを次々と撃ち落としていく……。
常識破りの異世界ミリタリーファンタジー、ここに開戦!!!

感想

ドラゴンの召喚士がドイツ軍を召喚するってアイデア一点突破の作品です。どのテンションになるとこんなアイデアが湧くんでしょうね。クリエイターの想像力って無限大だと痛感します。ドイツ軍歩兵がKar98kでファンタジーの冒険者や兵士を打ち倒しまくる作品です。高レベルキャラやモンスターは戦車で蹂躙します。ファンタジー世界に現実の兵器を持ち込んだらってのを読ませてくれます。私は大日本絵画とか原書房とかのミリも読むのでこういう作品に弱いんですよ。帯のあらすじだけ読んで買いました。

他で読んだことがないくらいドイツ軍が出てきました。「ドイツ軍歩兵1940年国防軍型」とか「ドイツ軍工兵分隊」とかSLGゲーマーなら妄想が止まらなくなるユニットが召喚されます。兵装もしっかりしてますし、分隊は遮蔽を利用した散兵戦術をとりますし良いんですよ。「ヤボール」なんて号令にドイツ語のルビが出てきたり、パンツァー・リートの歌詞がまるまる出てくるんですよ。作者の強い思いは感じました。

 

小説の部分は賛否が分かれるような気がします。アーススターノベルにしてはあまり見ない様子でした。まず約半分のページをかけて主人公のナセルはハメられて屈辱を与え続けられます。実に理不尽で理由を見いだせないような虐待続きです。あとがきで作者からも"鬱展開が重い"ことに触れているほどです。まぁそこを乗り越えるとドイツ軍無双のはじまりです。
無双シーンは鬱憤を晴らすかのようにやりたい放題です。まるで新しいおもちゃを手にした子どもみたいなはしゃぎっぷりです。理性的な国防軍兵士との温度差がすごかったです。また後半での復讐シーンは複数回ありました。規模は徐々に大きくなるものの大局では差も無かったので、今後どう変化をつけてくるのかといったところでしょうか。

 

魔法もスキルがありますから、いずれファンタジー側も対抗策をみつけると思うんですよね。土魔法とか水魔法でなんかライフルでも防げそうな気もしますし、隠密での奇襲とか。もしくは敵側がアメリカ軍召喚するとか。
なんともスゴい作品なので、なろう・カクヨムで公開されていますので一度読んでみて、それから書籍を読んでみるのが良いかと思います。

愛蔵版 バルバロッサ作戦
小林源文
ゴマブックス株式会社
2021-09-30
 
 
 

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