大相撲令嬢【ラノベ感想】
アマゾンのあらすじより
「今の私は一塊の相撲取りよっ!!」異世界×角界!!新感覚相撲ファンタジー活劇!!無実の罪を着せられ、婚約破棄を告げられたフローチェは、聖女に平手打ちを食らった瞬間、前世で女
子相撲部だった頃の記憶と、相撲魂が蘇った。ついでにこの世界が乙女ゲーム「光と闇の輪舞曲」の舞台とまるきり同じということにも気付く。光の聖女ヤロミーラ率いるイケメン軍団を相手取り、相撲を駆使して切った張ったの大立ち回りを繰り広げるフローチェ。相撲感覚に導かれ、王城の地下へと向かうと、そこには「光と闇の輪舞曲」で最推しだった可愛らしい猫耳美少年、リジー王子が監禁されていた。猫耳ショタ王子を保護したフローチェは、聖女とその裏に控える黒幕との立ち会いに身を投じていくことになるが――。王国存亡の土俵際、フローチェは黒幕相手に金星を勝ち取ることができるのか!!待ったなしの大一番が、今始まる!
感想
おもいっきりタイトル買いです。その月に出るアーススターの他の本を選んだときにご機嫌なタイトルが目に入って購入を決めました。とんでもなくハイテンションでご機嫌な作品です。あらすじからして正気ですか?ってぐらい、おかしな単語がチラホラ入っています。でもなんとあらすじは、ほぼ正しいんです。
ぱっと見はシリアスなストーリーを装ってますが、ハイテンションなギャグ作品です。これでもかってぐらい相撲ネタをぶっこんできて笑えます。多少でも相撲のことを知っているとより面白くなりますね。TVの大相撲中継をずっと見ていると、仕込まれたネタの数々に気づくと思います。
印象に残るのは文章のハイテンションっぷりと、テンポよく入ってくる「はぁどすこいどすこい」ですね。普通の小説なら場面切り替えの「*」を使うところに、「はぁどすこいどすこい」が挿入されてきます。小気味良い繰り返しギャグですよ。これのハイテンションは凄いの一言です!
ちなみにラノベなのに萌え美少女キャラは存在しません。そのかわりにショタキャラがヒロイン(?)枠を埋めてます。普通なら水着美女のイラストでも入れるところを、半裸のショタイラストを入れてくるとか徹底して我が道を突き進んじゃってます。
2巻目の感想
一段と熱い相撲魂になって帰ってきました!
今度の相手は魔王軍です。魔王軍と相撲で1国の運命をかけて、団体相撲戦が繰り広げられます。まぁ落ち着いて読み返すと???な展開ですよ? 良い取り組みができれば命をかけてもいいとか、相撲魂が神様の力を借りたとか、感想を書いているときに読み返すとツッコミだらけです。
けどそれが良いんですよ。読んでいるときは、やたらと説得力があって「あ、そういうのなのね」と読みてしまうんです。熱い相撲魂とおバカなノリでとにかく楽しかったです。
あと魔王軍も相撲バカだらけで一度取り組みをした後は、心が通じ合うのも明るい雰囲気で楽しかったです。序盤の火炎トロールからして芯が通っていてカッコよかったですね。また最初は知性キャラかな?と思っていた魔王も、結局のところ大の相撲バカでフローチェとの大一番は、手に汗握りっぱなしでした。
それからつい忘れがちでしたけど本作は、乙女ゲー世界の作品でもありましたね。クリフトン親方とアラクネのククリさんとが見せてくれた愛の取り組みも熱かったです。まさか取り組みで見合うときにプロポーズとか……場違いさに笑ってしまいました。行司さんもよく空気を読んで待っていてくれたものです。
理屈で楽しむラノベじゃありません。雰囲気と勢いで感じ取ってください。キン肉マンとか魁男塾みたいな勢いで押し切る作品が、好きだと本作のノリがとてもあうんじゃないかと思います。熱いノリを魂で感じ取ってみてください。
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