仕事が終われば、あの祝福で【ラノベ感想】
仕事が終われば、あの祝福で
著:氷上 慧一
イラスト:lack
出版:KADOKAWAの新文芸
アマゾンのあらすじより
ゲーム×お仕事エンタテイメントノベル!
コミュニケーションが苦手なのに営業職についてしまった相田航。上手くいかない日々の唯一の楽しみは様々なゲームで遊ぶことだった。他プレイヤーとは交流などはせず一人で攻略情報や考察を読んでは世界観に浸ることが癒しとなっていた。しかし、職場の昼休憩で現在熱中しているゲームの攻略サイトを見ていたのを先輩・鹿島黎人にバレてしまった。咎められると思いきや、何故か黎人にゲーム『ELDEN RING』の攻略方法を教えることに!? この出会いが航の仕事と人生を変えていく――。ゲーム×お仕事エンタテイメントノベル!
感想
ELED RINGを未プレイで読みました。けどバッチリたのしめて面白かったです。
基本はお仕事ものの流れでした。ゲームが唯一の楽しみで仕事はお金稼ぎの手段、と考える主人公が同僚とするELED RINGのマルチプレイを通じて、主人公の会社での姿勢も変化していき、みんなで幸せになっていく後半は心温まる展開でした。
ベースはお仕事ものなんです。しかも表紙にピンク髪の女性が映っていますが、ゲームを通じて恋愛に発展してとかじゃないんですよ。あくまで同僚としての接し方です。彼女よりも同性の先輩との繋がりのが深いんじゃないかと感じたぐらいです。
成果をだせないから会社では最低限のことだけやればいいんだと諦めていた主人公。それにに対し先輩よりゲームにかける情熱や姿勢でこれだけできるなら、仕事に生かしてみたらとアドバイスをもらうようになるんです。それを試してみたら主人公の誠実な性格とかみあって、見事に商談成立です。そうして成功体験をえて、成長していくんです。いいですよね。
ELDEN RINGの世界では主人公が先輩や同僚に手助けをし、先輩や同僚からはお仕事の手助けが返ってくるみんなが幸せになるループです。窓際扱いされていた主人公が会社の危機にとった行動は、勇気づけられる思いでした。
肝心のELDEN RINGについては、結構なページ数をさかれています。どんな世界観でどんなゲームかってのを丁寧に紹介してくれています。いくつかのイベントや攻略法っぽいのもでてくるので、ELDEN RINGを遊ぶ予定だから事前知識ゼロで遊びたい人は遊んでから読むといいと思います。
むしろこれはELDEN RINGを全く知らない人にこそ読んで欲しいですね。その上で気になったらゲームも買ってねってガッチガチな販促ラノベだと思っています。
だってビルドやプレイスタイルの幅が豊富で、クリアする方法も正面突破以外に裏道からいくギミックも豊富。一見何もなさそうに見えるところでも、観察するとヒントがあってヒントからたどり着くと別ルートが開けるとか、オープンワールド型ゲームの醍醐味を味わせてくれる期待感がうなぎ登りです。
あちこち寄り道して隠されたイベントとか、作品世界を想像させる意味ありげなオブジェクトを巡るとか想像するだけでワクワクします。
私はこれよんで、ELDEN RINGを買うことにしました。
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