軍人令嬢は年下幼馴染♂が可愛すぎて今日も瀕死です! 【ラノベ感想】
軍人令嬢は年下幼馴染♂が可愛すぎて今日も瀕死です!
著:荒瀬 ヤヒロ
イラスト:黒裄
出版: PASH!ブックス
アマゾンのあらすじより
武勇を誇るスフィノーラ侯爵家に生まれた令嬢テオジェンナは、
高潔かつ剛健な男装の麗人。しかし、彼女には致命的な弱点があった。「はぅぅ!小石ちゃんが可愛すぎて死ぬぅぅぅ!!」
大好きな幼馴染であるゴッドホーン侯爵家の八男・ルクリュスの
可愛さに耐えられず、日々絶叫し悶え苦しんでいるのである。「私はただの幼馴染だ。立場は弁えている!」
彼の幸せのために、自分の想いを隠して「世界で二番目に可愛い子」を
探そうとするテオジェンナだが、見た目とは大違いの腹黒策略家である
ルクリュスが望んでいるのは、もちろんそんなことではなくてーー!?純情岩石令嬢×腹黒小石男子のすれ違いすぎるラブ狂想曲!!
感想
令嬢テオジェンナの奇人変人さが、とにかく強烈で終始わらいっぱなしで楽しかったです。
ショタ幼馴染を好きすぎて吐血とか、唐突に始まるポエムとかいき過ぎた推し描写なら分かりますよ? でもさぁキュン死しそうじゃなくて、リアルにキュン死はまでしちゃいますか?? そこまてやるとは思いませんでした。
テオジェンナの行動が読めず、どんどん過激なる暴走は楽しかったです。
本作ではテオジェンナが、騒動の中心人物です。
黙っていれば美人だし、軍人家系の男装が似合うカッコいい令嬢なんですよ。
それが幼馴染のルクリュスのことになるとキャラ崩壊して、「かわしゅぎるぅぅ!」「かわいすぎて心臓が止まるぅぅ!!」と奇行が大爆発するんです。クラスメートや王太子がドン引きでも全然止まりません。
加えてテオジェンナはかわいいもの大好きで、幼馴染にも「かわいしゅぎるぅぅ!」と暴走しちゃうんです。かわいい幼馴染と天使みたいな伯爵令嬢がいっしょになったら「かわいい × かわいい」で天国じゃない?と2人をくっつけようと大暴走してしまうんですよ。
彼女、幼馴染を大好きなくせに岩石みたいにゴツい自分は、相応しくないとまるで面倒くさい限界オタクみたいな考え方をしているんです。それがお話を大変にややこしくしています。
というのも幼馴染のルクリュスは、ちゃんとテオジェンナのことを好きなんです。でも「あ、婚約しようっていったらテオジェンナ死ぬわ」と暴走する彼女のことをキッチリ理解しているから、距離を深められていないんです。かわいそう。
そしてこのショタ顔でありながら、とんでもない腹黒ショタだったりするんです。
そこでテオジェンナを慣らしていって、手に入れようと策略を巡らせるルクリュスの思惑もからんでいって、本作は非常に混沌として愉快ないイベントが巻き起こりまくります。やりすぎなくらいで楽しすぎました。
あとは全般的にワードチョイスとノリが、キレキレなのも好きなところです。大体のページがノリノリでおもしろいです。
「お嬢様が馬車の中で死んでるぞ!」 ※補足 キュン死
「何があったの!?」
「えっ!ルクリュスさまと一緒に帰ってきた!?」
「なんて無謀なっ!」
「無茶しやがって……っ」
上記はテオジェンナとルクリュスが、馬車に乗って戻った時の家来セリフです。こんなノリノリさをたくさん読めます。
テンション高めでとても楽しいコメディです。いきすぎなくらいなコメディが好きな方には、特におすすめです。面白いですよ!
唯一、これがあればなぁ……というのもありました。それはキャラ紹介ページです。口絵が1枚だけなんです。
せっかく黒裄さんの可愛イラストがあるのだから、主要キャラの顔絵と一言コメントを載せて欲しかったです。2巻目がでるときにはあるのを願ってます。
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