ゴエティア・ショック【ラノベ感想】

2024年7月8日

ゴエティア・ショック 電脳探偵アリシアと墨絵の悪夢
著:読図健人
イラスト:大熊猫介
出版:GCN文庫

  ゴエティア・ショック上 ゴエティア・ショック下

アマゾンのあらすじより

四大超企業によって地球上の大部分から「国家支配」という概念が駆逐された未来。「百万分の一の奇跡」とも称される、人体に搭載された補助電脳すら操ることができるハッカー――《電脳魔導師》の少女アリシア・アークライトは、とある芸術家父娘の捜索依頼を受け人工島“ネオマイハマ芸術解放特区”へと向かうのだが……? 進歩した技術と退廃した倫理が支配する未来世界を描く、ハードボイルド&セクシー・サイバーパンク上下巻同時刊行!

感想

本格的なサイバーパンク作品でした。

国家統治の枠が崩壊し、一部の金持ちが世界を操る企業支配の世界観です。身分や所得で住む場所さえもホワイトエリア、イエローエリア、レッドエリアと区分けされ、エリアが変われば別世界となり退廃的な雰囲気です。倫理はどっかにいってしまってますね。
そこに上海や香港みたいな無秩序にビルが乱立し、統一感のないネオンがピカピカ光ったり、切れかけのネオンが明滅したりするあの感じですよ。

さらにそこに表紙のセクシー美女が主人公で、電脳空間へのダイブをするわ、人間やめちゃってませんかなクラスの仕事人と生身で剣劇バトルをしたりと、私がイメージして読みたかったサイバーパンクそのものでした。

 

文章はクセがあると思います。

企業警察を<イヌ>、仕事人を<モンド>とか世界観の演出でカッコづけでの用語説明が頻発します。しかもスラングめいていて、ネットミームからひっぱってくる遊びも大量にぶちこまれています。
私はこういうの大好きですけど、この雰囲気に入り込めないと読みにくい文章じゃないかと思います。
ただ独自用語がたくさん出てきますが、用語の意味と世界観が統一されているので苦になりませんでしたね。懐かしいSFを読んでいる感覚になりました。

 

それに加えて金髪の究極美少女が主人公なんですよ。
美女と銃。美女とバイク。どんだけ癖を詰め込んでくれているんですか。

さてこれだけサイバーパンク感全開な都市なら、食い詰めものや流民が集まるスラムもちゃんと登場します。法と秩序なんてクソ食らえな無法地帯ですよ。
そこに主人公のアリシアは依頼を受け、調査で乗り込むんです。いざ海上に浮かぶ人口島へ!

 

事件調査で乗り込んで調べるうちに、とんでもない闇にぶちあたる探偵ものの要素もあるんですよね。
アリシアが調べる電脳空間や人口島の様子が、想像を超える描写でくるから毎ページ想像をかき立てられます。

 

その上更にバトル描写まで濃厚ですからね。下巻の帯に「新陰流」と載っています。
これは作中の剣術で、剣を用いてドローンやサイボーグに立ち向かう流派なんです。80年代のサイバーパンクだと日本文化の影響で、”ストリートサムライ”なんてふうに剣劇バトルのある作品があったりしましたんですが、それもやってくれているんです。

普通なら剣で銃に勝てるわけがないと思いますよね?
そこを高速振動剣で鉄を両断するとか、講釈をいっぱい流してそれっぽい能書きが多いバトルをしています。映えて魅せるアクションシーンにやってくれるんです。
お腹いっぱいになるくらい楽しませてくれる作品で面白かったです。

 

最後にエッちぃシーンについても。口絵でボロンしているので驚いた方も多いのではないでしょうか?
私はドトールでページを開いて事故死しかけました。

あのイラスト以上のエッちぃシーンがあります。サイバーパンクのセクシー要素なんて次元じゃありません。
美少女文庫とか二次元ドリーム級のエッです。登場人物とイイ感じになってとかじゃなく、徹底的に快楽調教される本格的なやつです。
こういうの苦手な方は要注意です。そうでない方も外出先で読むのはオススメできません。

 

なんでも原作はノクターンに連載されたエッのシーンからふくらませて、ストーリーが膨らんでできあがったそうです。
それは想像できませんでした。内容から出版の流れまでインパクトがあり面白い作品でした。

 

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