優等生だった子爵令嬢は、恋を知りたい。【ラノベ感想】

優等生だった子爵令嬢は、恋を知りたい。〜六人目の子供ができたので離縁します〜
著:完菜
イラスト:いちかわはる
出版:マッグガーデンノベルズ

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アマゾンのあらすじより

子育てに生きたきまじめ令嬢は、新天地で恋を知る――。
離縁後は好きに生きます!

自分らしく自由に! 恋をしたい大人の幸せ物語!

子爵令嬢のセレスティーヌは、村の復興のためプレイボーイと有名なエディーと契約結婚する事になった。
支援金と引き換えに、愛人の存在とその子供を5人までは認めるという契約だった。
子育てに追われて20年。36歳になったセレスティーヌは6人目の子供ができたという知らせを受けて離婚を決意。新しい場所で自分らしい人生を始めようとリディー王国行きの汽車に乗る。
そこでエヴァルドという男性と出会ってから、セレスティーヌの運命は動き出し――! ?
恋を知りたい大人のハートフルラブストーリー!

感想

SNSで気になって大分前に買っていました。
 
30過ぎて始まる大人恋愛、しかも甘酸っぱい恋愛でした。なんで私はもっと早く読んでいなかったんだ。
とても好みの展開で楽しかったです。
 
恋というものをしたことがなかった。仕事と育児に追われて恋なんてする暇もなかった。
そんな精一杯だった人生も子どもが成人して、初めて自分のための人生を過ごそうとするお話です。いいですよ、いいですよ。
 
 
また主人公のセレスティームの半生が序盤にたっぷり描かれているのも素敵でした。このお陰ですっかりセレスティーヌは幸せになるべき、と感情移入できました。
 
みてみたらセレスティーヌは才女で領地経営に育児と全力投球で、強くてかっこいい女性主人公なのも私好みでした。離縁後も王子様が唐突に表れてという展開ではなく、飛び出して行動していたら王子様と偶然の出会いの展開はすごく好き。努力し続けた結果、幸せが舞い込むのは理想的だと思います。
 
だって5人もの育児ですよ。しかも全員実施じゃなくて愛人の子どもですからね。
分け隔てなく愛情を注げるセレスティーヌは、聖女といってもいいぐらい愛情あふれていますよ。自由に生きて欲しいとそりゃあ思ってしまいます。
 
 
あとでてくるキャラは優しさを感じる面々が多いのもよかったですね。子どもたちは立派に育って、これならセレスティーヌも安心でしょう。
そして作中で最大の問題児であるエディーも行動と言動は女たらしのクズです。だけど破滅してしまえと憎む気にはならないんです。エディーなりにセレスティーヌのことを尊重していますし、変なところで思いっきりがいい彼なんです。
展開上必要になる離婚する相手に悪い点を持たせながら、彼はそこまで悪い人じゃない、かわいそうな人なのと表現するさじ加減は見事だと感じました。
 
 
1巻目はエヴァルトと出会ってお互いの人となりを知るあたりで終わっています。
 
どちらも恋愛の初心者さんですし、どちらも30歳を超えて感情よりも理性で考えてしまうお年頃です。勇気をもって一歩目を踏みだせるかが気になりますね。
セレスティーヌから一歩踏み出すのか、それとも真面目で奥手なエヴァルトの方からくるのか楽しみです。
 
あと個人的に不穏な言動だらけの末っ子くんも楽しみです。たしかにキミとセレスティーヌの血は繋がっていませんよ。でも19歳も離れていますし、そもそも法的に母ですからね?
色んな面で続きが楽しみです。

 

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