女王陛下の異世界戦略 【ラノベ感想】

2023年1月10日

女王陛下の異世界戦略
著:第616特別情報大隊
イラスト:巖本英利
出版:レジェンドノベルス
  9784065132593

アマゾンのあらすじより

とあるストラテジーゲームで悪の陣営「アラクネア」を好み使用していた主人公。ある日、自分がゲームの中にそっくりな異世界にいることに気付く。ゲームとはやや異なる部分があるが、プレイ内容通り主人公はアラクネアを率いる立場にいた。配下の蟲たちは主人公を女王と称え「我らに勝利を」と冀求する。やがて主人公は熱に浮かされたように蹂躙虐殺を経て隣国に攻め入る。それこそ現実世界でゲームをプレイしていたように――。

感想

ゲーム世界に転移しちゃったので悪属性国家を率いて、極悪非道プレイをするぞーって作品です。人類に思いっきり敵対します。好みが非常に分かれる作品です。まず1巻目を読んで肌にあうかが大事なポイントになると思います。

あらすじにある悪の陣営アラクネアは、蟲の国家で本能のままに拡張する侵略国家です。そして敵の死体を使って新たな蟲を生んで、次の犠牲者を襲うって習性です。どうみても勇者に討伐される側です。そういう国家に主人公は指導者として降り立ちます。
なんで主人公がゲーム世界にいるかの謎は、3巻まで読みましたが徐々に明らかになってました。アラクネアを繁栄させられるか?と、主人公は元の世界に帰れるかが気になりながら読みました。

 

登場キャラは少なくて主人公とアラクネアのユニークユニットにあたる2人が中心で、他は固有名がないユニットです。あとこれに各街・各国で接するNPCの面々が加わります。そしてこのNPCのみなさんは中々に酷いめにあいます。ちなみに1-3巻はいずれも主人公と縁のあったNPCが酷い目に遭う→怒りの反撃で皆殺しの展開となっています。

この反撃の方法が容赦ありません。悪属性のキャラが主人公の作品も多いですが、その中でもトップクラスです。老若男女、民間人も降伏した相手も容赦なしです。この点は非常に好みが分かれると思います。超注意です。
あと侵略などの思考がゲーム準拠です。なんらかのRTS(リアルタイムストラテジー)を遊んでいると作品に馴染みやすいと思います。未プレイであれば、なんならRTS系のゲームの動画なんかを見ておくのも悪くないかと思います。

私はこんだけ振り切った作品なので、気になって3巻まで追いかけました。たとえ顔見知りでも情けをかけない思い切りさがあって、1巻目の蹂躙シーンは驚きを持って楽しみました。2巻・3巻も「NPCが酷い目に遭う→怒りの反撃」が基本の展開になっていました。巻が進む毎に新ユニットを扱えるようになって、アラクネア対策をした人類国家を攻略する戦略が面白いです。

主人公無双自体はそういう作品だとして、対抗する人類国家は内紛などで自滅が多いのはちょっと気になりました。そんな強くない相手に無双し続けるよりは、1回くらい油断しない格上を感じさせる敵とぶつかってくれても良かったなぁと思います。愚かな内紛や圧政をする相手だから、残虐な戦闘になっても抵抗感弱めで読めるって良さもあるんですけど。これは好みの問題ですね。

 

悪の勢力、侵略へと全降りの作品です。思いっきりが良い作品ですので、こういう作品を探していた方はきっといると思います。読者層を狙いうちという作品でした。

 
 
 
 
 
 

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