石投げ令嬢【ラノベ感想】
石投げ令嬢 ~婚約破棄してる王子を気絶させたら、王弟殿下が婿入りすることになった~
著:みねバイヤーン
イラスト:村上ゆいち
出版:GAノベル
アマゾンのあらすじより
「医学、法律、土木の知識をもち、持参金はなるべく多い。そういう結婚相手を探してまいります!」
貧乏領地の未来をかけて理想の婿を探しに王都へやってきた『石の民』の娘ミュリエル。王子の婚約破棄現場に居合わせた彼女は、国難をおさめようととっさに石を投げて王子を気絶させてしまう。ところが、なぜかその事件がきっかけで王家の超大物、王弟殿下アルフレッド様の心を射止めてしまい――!? 「結婚しよう。僕なら君の条件にぴったりだと思うよ?」 王弟殿下が辺境に婿入りですって!? 身分違いのご成婚に王国騒然、貧乏領地に激震が走る! まさかの超格差婚で幸せの連鎖が止まらない、溺愛ラブストーリー開幕!
感想
いやぁ笑いました。貧乏領地の令嬢が「医学、法律、土木の知識をもち、持参金はなるべく多い。そういう結婚相手を探してまいります!」と婿捜しに王都へ出かけて始まる大騒動です。
貴族らしい裏表なんてないミュリエルが愛らしいですね。クラスメートもミュリエルの良き友人となってくれるます。それなのに婚約となるとクラスメートから全力拒否。こんな対応を思わずさせてしまうぐらいブッ飛んだ娘です。
ミュリエルがとった奇行の数々といえば……
・婚約相手のちょうど良い三男坊、四男坊の情報を全力GET。相手が先生でも婚約に躊躇なし。
・王都近くの森で鹿をGET。倒し方は石投げ。鹿を担いで王都へ帰還。
・正気を失っている人がいる!黙らせなきゃで頭部めがけて石投げ。なお石でもガラス玉だったから大丈夫だろうと判断した模様。
ほんのちょっとでもヤベー奴なんだって分かります。
人間的にはすごくいいのに行動原理が、どうしてそうなるんかなぁ……。
このヤベーミュリエルにロックオンさてるのが、王弟殿下アルフレッドです。
彼は優秀なイケメンでモテの頂点で、社交界に行けば肉女子にたかられる。強引なアプローチがありすぎて女性を苦手としていたんです。
そんなところに外見じゃなくて内面を重視するミュリエルと出会い、一目惚れしちゃうんですよ。たしかにミュリエルは普通の令嬢じゃありませんし、と一緒にいたら一生退屈しないのは間違いないでしょうね。
アルフレッドからの熱烈ラブコールを浴びせかけられて、だんだんと恋に気づいていくミュリエルの仕草も面白かったです。
コミカライズ映えしそうな楽しいコメディでした。
これだけはハッキリいえます。本作のヒロインはアルフレッドです!
2巻目の感想
アルフレッドがミュリエルのやることはオールオッケーってなスタンスだから、今回もまたツッコミ役不在でした。
身分の差を乗り越えた婚約でシンデレラストーリーなのに、素直に感動できないミュリエルのやらかしです。
ピクニックで鹿を狩って、護衛のみんなとバーベキューで和気あいあいとか普通じゃありませんよ? ミュリエルに染まってますよ??
そしてミュリエルが魔剣を継いでことによって加護を得て、土地に恵みを与えるシーンも読んでいるときは、良いシーンだなぁだったんです。
でもよくよく考えるとミュリエルが育った領地は、かなりの規格外でこれもツッコミどころだたような気も……。
それから2巻でも特に印象的だったシーンは、ミュリエルの領地での結婚式です。「蛮族の結婚式」というタイトルのシーンで、村のみんなで集まってとにかく楽しそうだったんですよ。
歌い踊って領地を練り歩くシーンが、地域独特の風習っぽくて異国情緒を感じました。
いまだにミュリエルは蛮族の姫君だけど、とにかくみんなに愛されるのがよく分かりました。ラストの感じではまだ続いてくれそうで、続きが楽しみです。
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