クズがみるみるそれなりになる「カマタリさん式」モテ入門【ラノベ感想】

2023年1月10日

クズがみるみるそれなりになる「カマタリさん式」モテ入門
著:石川 博品
イラスト:一真
出版:ファミ通文庫
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アマゾンのあらすじより

「中野太一さん。キング・オブ・クズであるあなたに、曽我野三姉妹を攻略していただきたいのでシテ」--いつものように山背にくっついて屋上へ行った俺は、二六五五年から来た彼女、カマタリさんに出会った。でも俺、恋愛とか、ムリ。死ぬ。しかもそのターゲットの一人ってウチの学校のNo.1美少女じゃん。ムリ。死……ん? 「強くてニューゲーム」? ……俺、やるよ。クズだって……「モテたいんや!」日本中の男子諸君に捧ぐ、最弱ラブコメ堂々登場!

感想

主人公が実に(悪い意味で)クズなダメ人間です。後ろ向きトークとかOUT行動のコントみたいなかけあいが大変に面白かったです。笑わせようとツッコミを大量に入れてくる作品になっているので自宅読み推奨です。

内容は歴史改変して日本を救うために2600年の未来からカマタリさんがやってきて、ソガノエミシを改心させるお話です、現代で。具体的な方法はキング・オブ・クズの主人公・中野太一に、曽我野三姉妹を恋愛攻略させるがゴールです。
本作のトンデモなさ、感じ取っていただけたでしょうか。

陰キャをイメチェンさせてヒロインを落とすって王道のラブコメのはずなんですけどね、主人公が痛々しすぎて全然うまく進まないんです。妙に中二病の描写がリアルだったりして、主人公のクズっぷりがめだちます。でも嫌な主人公には感じなかったんで、そこは不思議です。むしろ最後には主人公の恋愛を応援するぐらいの気持ちになってました。前半がコメ・ラストがラブなラブコメです。

強調表現でフォントを大きくするって手法もとられていて、2021年に読むとなんだか懐かしい気持ちになります。この手は表現は好みが分かれるところかも? 最近ではあまり見かけないので一周回って新鮮かもしれません。主人公が「それなり」にしかならないってのが面白かったです。

 
 
 

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