メイドなら当然です。 【ラノベ感想】

2023年5月6日

メイドなら当然です。 濡れ衣を着せられた万能メイドさんは旅に出ることにしました
著:三上康明
イラスト:キンタ
出版:アース・スターノベル

  メイドなら当然です。

アマゾンのあらすじより

地味で小柄なメイドのニナは、ある日「主人が大切にしていた壺を割った」という冤罪により、お屋敷を放逐されてしまう。
行き場を失ったニナは、お屋敷の中しか知らなかった生活から心機一転、初めての旅に出ることに。

一方ニナが出ていった後のお屋敷では、次々と問題が発生し……。
というのも、実はニナは一人でお屋敷のあらゆる仕事を対応していたのである。
ニナは師匠による「メイドは目立ってはいけない」という言いつけを完璧に守るあまり、周囲にその仕事ぶりを知られていなかったのだ。

初めてお屋敷以外の世界を知ったニナは、旅先で「不運な」少女たちと出会うことになる。

異常な魔力量を誇るのに魔法が上手く扱えない、魔導士のエミリ。
すばらしく頭がいいのになぜか実験が成功しない、発明家のアストリッド。
食事が合わずにお腹を空かせて全然力が出ない、月狼族のティエン。

彼女たちは、万能メイド、ニナとの出会いにより本来の才能が開花し……。

超スペックの地味メイドさんがおくる、素敵な異世界紀行!

感想

このラノ2023で夏鎖さんが、BEST5に選出していたので気になって読みました。

理不尽な理由からの追放ざまぁ。でも追放したメイドは、超絶優秀だったんですよ。いまさら悔やんでも遅い!な最強メイドさんものです。追放系が好きな方にオススメします。

 

最強メイドさんものでした。メイドならこれぐらいできて当然とやらかしていきます。そしてやらかしの結果「不運」な少女たちの夢が、叶えられていく展開となっていくという心温まる展開が待っていました。私にはこの心温まる展開が、最強メイドの爽快感以上に刺さりました。

魔導士のエミリが、第二位階の魔法を発動したときの喜びようとか、発明家のアストリッド実験に成功して新たな発明に心躍らせるさまとか、月狼族のティエンが同僚に認められて助けあう姿とか、こういう心温まる結末に繋がっていくんですよね。
キンタさんの可愛らしいイラストも相まって、温かみを感じる作品でした。特にラストにあったみんなが笑顔なイラストなんて素敵でしたよ。

主人公のニナが旅をしていると同行者が、だんだん増えていって賑やかになるのは良いですね。しかも仲間はみんな「不運」を克服した実力者たちです。どんな規模のやらかしが、次巻で繰り広げられるか楽しみになります。

 

2巻目の感想

メイドのニナ。魔導士のエミリ。発明家のアストリッド。月狼族のティエン。
規格外なやらかし能力を持った4人の珍道中で、旅情感たっぷりで面白かったです。

無自覚に「メイドだから当然です」と完璧メイドをこなすニナが、スカウトされないようにツッコミをいれたり、カバーするエミリやアストリッドの愛を感じました。

けど……2人とも自分の得意分野だと負けないスゴさでやらかしますからねぇ。
「ニナがやらかして面倒ごとに巻き込まれるのを防止しよう同盟」改め「ニナがやらかすのもそうだけど自分たちも気をつけなきゃね同盟」へと名前が変わるのも納得です。

前半のティエンの両親探し、後半の温泉立て直しのおはなしとか人情味も強くて爽やかな読後感でした。4人が仲良しなのも良いですね。

あとお話の区切りで*のかわりに「メイドカチューシャ」「指輪」「歯車」「肉球」のアイコンが、挿入されている演出もホッコリしました。まるでアニメのアイキャッチみたいです。

ついに2巻目ではメイド対決まで巻き起こり3巻目もまた楽しみです。

 

 

ニナは何回も「メイドは目立ってはいけない」って言いますけど見事なまでの無自覚やらかしですよ。
最強主人公ものの爽快感と旅情感や人情味が、一体となって楽しい作品でした。

 

 

レーベルの感想も読んでみる

アース・スターノベルの感想

 

 

Visited 29 times, 1 visit(s) today