呪われ料理人は迷宮でモフミミ少女たちを育てます 【ラノベ感想】
呪われ料理人は迷宮でモフミミ少女たちを育てます
著:棚架ユウ
イラスト:わるろお
出版:DREノベルス
アマゾンのあらすじより
幼い獣人達と共に倒した魔物を料理して強くなる幼女育成ファンタジー開幕!
子供を助けて死んでしまった褒美に、神によって異世界へトールという名前で転生することになった鈴木浩一。
魔物を料理できるチート魔法を授かったものの、彼を売ろうとしていたクズ親が死んでしまい、天涯孤独のサバイバル生活を強いられる。
そんな折、瀕死状態となった2人の獣人の子供を見つける。自らの生活も苦しい状況だったため、本来であれば関わらないのが一番だが――
「俺に、モフミミを見捨てるなどという選択肢は存在しない!」
獣人幼女たちと共に迷宮の魔物を喰らいつくす冒険が幕を開ける!
感想
『出遅れテイマーのその日暮らし』でお馴染み、棚架ユウさんの新作です。
ゆるふわ展開でテンポいいから読みやすく、あっという間に読み切ってしまいました。それでいて中心となるダンジョンは容赦ないハードモードだったり、追手から逃れるため地下にずっどスネークだったりと、ゆるい展開だけじゃないのもメリハリが効いて面白かったです。
気になる要素も結構盛々です。
スラムの5歳児に転生した主人公が生き延びて成長していくサバイバル要素、犬耳と猫耳幼女を育成要素にダンジョン探索要素。そして主人公の料理スキルによるダンジョングルメ要素まであります。こんだけあってスッキリと読みやすいんですよ。
まずはモフミミ少女からです。
金髪ショートの猫耳っ娘がシロ、銀髪ロングの犬耳褐色っ娘がクロです。ふたりともとにかく可愛い!
主人公にべったりで忠犬と忠猫です。そして主人公はわが身のようにシロとクロをかわいがって、素晴らしき優しい世界でした。
スラムの家庭に転生したり、シロとクロも奴隷狩りにつけ狙われていたりとか、生存環境が過酷すぎるだけに3人の和気あいあいとした様子に癒されまくりました。
そして本作最大の特徴といえる主人公の料理スキルについてです。
主人公は料理に関係するスキルが使えます。水を出せたり火をだせたりと料理に絡めて、色んなことがそこそこにできます。
しかも食べられるモンスターであれば、いわゆる「鑑定スキル」と同じことまでできます。これらのスキルと訓練してきた魔法スキルを駆使して、ダンジョンで生き抜いていていく爽快感も楽しいです。
食べられるモンスターというのがミソで、モンスターの生態や弱点に加えてどかが食べられるか、どうやったら食べられるかの知識も得られるんです。例えばスライムですらも、核の部分は珍味として食べられるから、もちぷる麺にできるって分かるんですよ。
そこから導き出されるのは……ダンジョン飯一択です。
食べるんです。
他に食べるものがないから野草を採取し、モンスターを倒して食べるしかないんです。主人公の料理人スキルでグルメなダンジョン飯が繰り広げられます。
シロとクロはおいしそうに食べてくれるし、ゴーレムまで食材にしてしまうファンタジーらしさもあるし、楽しい創作飯でした。
100メートルを進むのに10分かけるダンジョン探索とか、古典的なダンジョンアタック風景を思い出せてくれました。
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