無法の弁護人【ラノベ感想】

2023年1月10日

無法の弁護人 法廷のペテン師
著:師走 トオル
イラスト:toi8
出版:KADOKAWA NOVEL 0

    51uIKJzipHL._SX353_BO1,204,203,200_

アマゾンのあらすじより

「無実の罪を着せられた人々を救いたい――」
そんな理想に燃える新人弁護士の本多は、初めての刑事裁判で苦戦を強いられていた。
やむを得ず彼が助力を求めたのは、「他人のウソを見破れる」とうそぶく不敵な男、通称“悪魔の弁護人"だった――。
陰謀と策略だらけの究極の法廷劇、堂々の登場!

感想

裁判をベースにした物語では、検察と弁護士との論戦バトルがみせ場です。本作も検察の主張を崩し、どうやって被告を無罪へともっていくかをみせる法廷モノです。主要な登場人物は「新人弁護士、ベテラン弁護士、ベテラン検事、新人検事」の4-5人に絞って、終盤では熱い論戦が繰り広げられます。
 
理想に燃える新人と、被告の無実をあかせるならば何でもするベテランが、時に協力し時に衝突して裁判にあたっていきます。王道の分かりやすいストーリーで、中心の裁判に集中して読むことができました。
 
また本作は、法律監修についても明記されています。その上で実際の法律や裁判の流れを、一般の読者が読んでも分かりやすいように表現を変えてくれています。なかなか法律や裁判の具体的な中身が分からないので、こういうリアルさと分かりやすさへの配慮が嬉しいです。
 
裁判シーンはアメリカの陪審員裁判のように、弁護側が一般で選ばれた裁判員の共感を得て誘導させようとするので、ドラマのようなアピールがあり、非常にエンタメ的です。TVドラマの脚本として、そのまま持って行けるぐらい映像映えしそうな作品です。
 
3巻まで刊行されています。基本的なストーリーの展開は、裁判メインなのでどの巻も同じです。それでも裁判とそこにいたるまでの過程は、各巻もバラバラで毎回新たな楽しさを与えてくれます。広くオススメできるエンタメ作品です。とても良い作品でした。
 
 
 
 
 

同レーベルの感想も読んでみる

ノベルゼロの感想

 

Visited 5 times, 1 visit(s) today