後宮の女官占い師は心を読んで謎を解く【ラノベ感想】
後宮の女官占い師は心を読んで謎を解く
著: 夢見里 龍
イラスト:ボダックス
出版:KADOKAWAの新文芸
アマゾンのあらすじより
《心理》で難事件を解いてみせましょう。《後宮》×《ミステリー》、開幕。
後宮の女官として働きながら占い師をしている易妙。ある日、妃妾たちに占いを披露していると、見目麗しい男から「俺の素性を当てられたら大月餅をやる」と持ちかけられ、第一皇子の命累紳であることを言い当てる。大好きな大月餅を受け取った妙が帰り支度をしていると、先日占った妃妾の縊死した報せが入る。すぐさま現場に駆けつけた妙は自害ではなく殺害されたことを見抜き、持ち前の《推理力》と《心理》で事件を解決に導くのだが、数日後、彼女の活躍の一部始終を見ていた累紳から「俺と組まないか。俺は、あんたが欲しい」と提案されることに。累紳が妙を欲しがる狙いとは……!?
感想
中華後宮での謎解きミステリー。ライト文芸で特に人気なジャンルですね。
ライト文芸でミステリー書かれている作者さんなだけあり、綿密に観察して謎を解いていくミステリーでした。読み応えありました。
ちょっとした表情とか仕草から心理学に基づいた観察をして、相手の行動や考えを予想していく主人公は、まるで名探偵みたいでしたね。それを主人公の易妙は、占い師の業としてやってます。占い師としては百発百中で凄腕なんですよ。
その様子を廃嫡された第一王子の累紳に見られ、圧倒的な知識と観察力をかわれてヘッドハント。累紳とともに後宮内の事件を解決していくお話です。
後半は後宮ものらしく勘弁してくれな陰謀に巻き込まれて、易妙の能力で乗り越えていくビターでハラハラな展開が待っています。
きっちりとした後宮もので、謎解きミステリーで面白いです。
そしてラノベとして楽しくて、読みやすい要素を入れてくれているのも嬉しいですね。
その要素というのは、易妙の食い意地です。
易妙は何よりも美味しいご飯に目がないんです。占い師をしている理由も美味しいご飯を食べるためで、圧倒的に色気より食い気です。累紳からのお願いに最初は拒否していても、海鮮や肉たっぷりの包子を出されてあっさりOKするとか可愛すぎますよ。
ご飯を美味しそうに食べるシーンは、とっても癒やされましたね。
良質な後宮ミステリーです。
『百花宮のお掃除係』が好きな方にもオススメです。謎解きとか巻き込まれる陰謀の感じは、結構違います。でも食べるの大好きで美味しそうに食べる女の子の謎解きっていいですよね。
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