R.G.O! 女子高生、VRMMOで理想の魔法ジジイを目指します【ラノベ感想】

R.G.O! 女子高生、VRMMOで理想の魔法ジジイを目指します
著:星畑旭
イラスト:天野英
出版:アース・スターノベル

  R.G.O! 女子高生、VRMMOで理想の魔法ジジイを目指します

アマゾンのあらすじより

マー〇ン、ガ〇ダルフ、ダ〇ブルドア……みたいな、大好きな魔法使いの爺さんキャラになるのじゃ!
マイペース女子高生の全く女子高生っぽくないロールプレイ、スタート!

女子高生の南海は、VRMMORPGの魔法職をやらないかと幼馴染みに誘われた。
キャラメイクの自由度に惹かれ、南海は憧れの魔法ジジイキャラをつくりあげる。
「ウォレス」と名乗りロールプレイを楽しもうとしたが、老魔法使いなのは見た目だけでステータスが弱いという事実を指摘され、半端な自分が許せなくなった。
南海は実力をつけ振る舞いにもこだわり立派な魔法ジジイになろうと、独自路線で魔法職を究めていく。
──いつのまにか、未知のルートを進んでいた。

感想

VRMMOで女子高生が魔法ジジイのリアルロールプレイに徹するのが楽しかったです。

せっかく好きな娘といっしょにゲームができると幼馴染みが、ゲーム買ってまで誘ってくれたっていうのに……主人公の南海ときたらマイペースだこと。序盤すら1人でステータスアップしたいからソロプレイするとバッサリですよ。ここまでくると潔いいいですね。
まちがいなく幼馴染みはイイヤツ確定ですね。ヘタレだけど。がんばれ幼馴染みくん。

ゲームシーンの合間に時々、学校なんかのリアルシーンが挟まれてリア友とゲームを楽しむ展開です。

 

本作最大の魅力は、南海の魔王ジジイへの偏愛といっていい思い入れですね。まずゲーム内アバターからして表紙のエルフジジイです。魔法を極めた感へのこだわりにあふれています。
もちろんゲーム中の発言まで「~~じゃ」とジジイ口調で徹底しています。

魔法を極めたジジイとしてカッコいいことを追求した育成とロールプレイに徹しているのが楽しいです。

強いキャラで楽しみたいじゃないんです。
「自分が理想とする魔法ジジイは魔法の達人」だからそれにみあうように強くなるって方向性なんですよ。

 

あとゲーム世界の魔法に対する設定も特徴的です。

物理攻撃に比べて高火力なかわりに、リアルに詠唱をして発動する設定となっています。戦闘中にあせって詠唱の言葉をかむと、魔法発動が失敗するクセつよ設定です。だからレベルが上がり戦闘が激しくなるほど魔法は使いにくくなってきます。
そのため魔法使いのユーザーはレア職扱いです。

でもそのくせに魔法でないと倒しにくい敵がいたりして、魔法使いは必須ってゲームバランスになってるんですよ。

 

だから本当であれば魔法使いは扱いにくいはずなのに、主人公には記憶力が抜群という特徴があって、魔法の詠唱を全部暗記できちゃうんです。状況にあわせて唱える魔法を選んで詠唱する、魔法使いのロールプレイをやりきれてしまうんです。しまいには呪文詠唱後にこうやって杖を構えたらカッコいいかも?ってポーズをとる余裕まであったりします。

まさにR.G.O!は南海のためにあるVRMMOといえますね。

 

1巻目はソロでのこだわりすぎるプレイが中心でした。
そして南海がプレイする魔法ジジイは、低レベルとはおもえない強キャラに育ちました。
これが2巻目以降でもっと成長していき、他の高レベルプレイヤーの目にとまったらどうなっていくのか、続きの展開が楽しみです。

 

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