さらば勇者だったキミのぜんぶ。【ラノベ感想】
さらば勇者だったキミのぜんぶ。 GOODBYE, MY BRAVER
著:ハセガワ ケイスケ
イラスト:緜
出版:IIV (TWOFIVE)
アマゾンのあらすじより
偏愛従者が勇者を創る!?'魔王軍との戦いに勝利し世界を救った勇者 ユーリ・オウルガ。魔王討伐後は長い眠りについていたユーリだったが、1年が経過した頃ついに目を覚ます。しかしユーリは――勇者として活動していた2年間の記憶を失ってしまっていた。その異変に唯一気が付いたのは、勇者を異常なまでに敬愛する元勇者パーティーの美少女・リノン。彼女は勇者を愛するあまり、ある歪んだ提案を“元勇者”に持ちかける……。果たしてユーリは記憶を取り戻すことができるのか? 勇者×記憶喪失ファンタジー小説!!
感想
ドワンゴレーベルの作品を初めて読んでみました。文体からweb投稿作品かと思ったら書き下ろし作なんですね。
主人公のユーリは、魔王討伐を果たした勇者です。でも勇者時代の記憶を失っていて、本人からしたら急になんなの?な大混乱です。そのへんの自分は全く覚えてないのに周りから勇者様と持ち上げられたりして、主人公が感じる違和感とか戸惑いの描写が見事でした。
パーティーのヒロイン候補が記憶を失ったってのは時々読みますが、主人公が記憶をまるまる失っているのは珍しいかもしれませんね。
記憶を失った主人公が仲間の助けを得て、失った記憶と勇者の力を取り戻そうとする展開は王道そのものです。そんな本作でとにかくインパクトで面白さの中心にいたのが、リノンです。元勇者パーティの女戦士で勇者を異常に敬愛しているとキャラ紹介に書かれています。ですけどね、ドを越したヤンデレ感が漏れ出ているんですよ。いうなら「熱狂・心酔」、マンガなら目にハイライトがない感じです。
彼女の異常なまでの献身さに、狂気じみた恐ろしさが垣間見える作品です。王道展開なラストの先に待ち構える衝撃がスゴかったですよ。
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