食せよ我が心と異形は言う【ラノベ感想】

2023年1月10日

食せよ我が心と異形は言う
著:縹けいか
イラスト:WYX2
出版:KADOKAWA NOVEL 0

    51SA4-AgSZL

アマゾンのあらすじより

十年前、世界を救うため犠牲になって死んだ月白カノがある日、黒羽園の前に現れる。彼は知る、今の世界が“真っ黒な英雄譚”の上にあるということを。恋人が自ら望んで犠牲になったのではない、ということを。
黒羽園は月白カノを陥れたかつての仲間達を次々葬るが、瀕死の状態に陥り、命を落としてしまう。しかし、彼は蘇った。人ではない“進化した人類”として。人でなくなっても、彼は月白を救うために立ち上がる――。

感想

かなりの重量級です。1巻目のページ数が450ページもある物理的な重さに加え、文章の密度も高くじっくり腰を据えて読める作品です。
 
世界を救った英雄の一人である主人公が、かつての仲間を敵に回して月白カノを救うために孤独な戦いを続ける……、と書くと少年漫画のストーリーのようですね。本作はタイトルに「異形」が含まれるように、グロテスクだったり倫理観から外れた行動をしてしまったりとヒネられたストーリーです。
“世界を敵に回してでも、キミを救う"を実際にやってしまうとは……
 
一連の謎と結末が2巻まで読むと判明します。1巻目を読んだだけでは、消化不良だった箇所を解消してくれるので読むならば、通して読むと良いかと思います。個人的には2巻で登場するイーヴァが、全体的に思い雰囲気の物語を軽くしてくれて読みやすくなりました。
 
 
 
 

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Posted by kyoikyoi