ギルドの受付嬢は定時上がりの夢を見る【ラノベ感想】
ギルドの受付嬢は定時上がりの夢を見る
著:まきろん
イラスト:れんた
出版:TOブックス
アマゾンのあらすじより
小さな町の小さなギルドでゆったりお仕事、ほどほどの給料をもらい、のんびり暮らすことがハイスペ少女シエラの夢……だったのにーー異動先は世界一忙しい街だった!?
「残業なんて最悪! 早くおうち帰る!」と、無駄削減! 効率命! な彼女は、つい超速で書類をさばいてしまったのが運の尽き。
受付嬢必須スキル「鑑定」「真贋」「複写」も瞬く間にレベルMAXになり、19歳の女の子とは思えない有能さは冒険者からも注目の的に!
挙句、町一つ滅ぼすほどの力を持つ魔獣コッカトリスをうっかりテイムし、領主様にまで目をつけられて!?
次々襲うトラブルを対処するほど、帰宅時間が遅くなる?
全ての定時に帰りたい人におくる、トラブル引き寄せ受付嬢のお仕事奮闘記!
感想
定時上がりのタイトルと帯で「今日こそ!残業なし!!」と強く願うのが、社会人の琴線にふれ読んでみました。
最初に結論、シエラが定時上がりするのは、SSR級のレアイベントになりそうですね……かわいそうだけど。
主人公のシエラがそこそこの暮らしができればいいからマッタリ働けるギルドの受付に就職したら、最も激務で残業があたりまえなギルドへ転勤の辞令。しかも理由が一番下っ端で身軽な独り身だからという世知辛すぎますね。この理由の理不尽さは共感できる社会人多いんじゃないですかね。
そこで創意工夫して夢の定時上がりを目指すコメディ展開で楽しかったです。
なんといっても定時上がり!といっても仕事には妥協しない姿勢が素敵です。なんなら本来の自分の仕事じゃないのに、駆け出し冒険者が心配で世話を焼いて帰れなくなるくらい、思いやりがある愛すべきキャラです。
その上、仕事の改善したりスキルを伸ばしたりと定時に上がれるよう優秀になればなるほど、ドンドン仕事が舞い込んできて帰れなくなるあたり、自分のリアルお仕事を思い出して「あーー、、うんうん。だよねー」と笑い半分、共感半分でよんでました。
シエラにはかわいそうだけど、彼女ぐらい優秀で熱心な職員だったら暇になることは、1000%ありえないんでしょうね。
だってシエラは優秀なギルド員とおもってよんでましたけど、あそこまで優秀だとはおもいませんでしたもの。
お話の大きな流れは、「シエラが厄介ごとを呼びよせる」 → 「シエラがんばる」→ 「厄介ごとなんとかした」 → 「定時に帰れなかった……」のほぼコレです。
それでシエラが呼びよせる厄介ごとが愉快なんですよ。あらすじに「魔獣コッカトリスをうっかりテイム」てありますよね。これかなりシャレにならない大事です。本作のコッカトリスは鶏にしか見えない外見のくせに、ありえないぐらい強力です。街ぐらい余裕で滅ぼせそうなくらい圧倒的強者です。
冒険者で太刀打ちできない魔獣をギルドの受付嬢にすぎないシエラが、貢ぎ物してどうにか見逃して貰うと奮闘する様子が楽しかったですね。
いつ破裂するか分からない爆弾をずっと運んでいるかのような緊迫感でした。
うっかりテイムまでできちゃったけど、いったいこれからどうなるんでしょうね? まあ騒動に巻き込まれて深夜まで帰れないんだろうなあ……
楽しかったです。2巻目が出たら続きをよんでみます。
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