異世界はジョーカーに微笑んだ 【ラノベ感想】

2022年9月4日

異世界はジョーカーに微笑んだ
著:赤月 カケヤ
イラスト:かかげ
出版:MF文庫J
  9784040648729

アマゾンのあらすじより

罪を犯しても裁かれることのない権力者を趣味で殺害していた頭脳派凶悪犯罪者【ジョーカー】は、異世界に転生した。異世界で授かったあらゆるものを騙す【偽装錬金】の能力と、殺人鬼としての異常性。それらが重なり合い、彼は最強の救世の殺戮者となる。
《人は首を切断しても数秒は意識があるという。死の間際に己が愚行を反省しろ》
「第5回小学館ライトノベル大賞」にて優秀賞を受賞した問題作、『キミとは致命的なズレがある』で鮮烈デビューを果たした赤月カケヤが贈る、腐った上級国民は全て駆逐!系ダークファンタジー!!

感想

法や秩序では取り締まれない悪人を、超法規的に殺害する仕置人なのが主人公です。警察の追跡から逃れ悪人を狩るダークヒーローが活躍する作品ですよ。そしてそこに異世界転生+チート能力授与が加わったのが本作です。

転生した先はセレクテッドと呼ばれる選民層が、一般層に対して圧倒的な強さを有していて傍若無人にふるまう世界です。「おまえ気に入らない死刑!」が日常なディストピアです。村なんて景気づけぐらいに簡単に燃やします。蛮族の行動そのものですけど、中世以前の世界みたいなのでローマ文化の破壊が進んだ頃を思うとそんなものなのかも。

異世界でも主人公が悪人に仕置きして、ザマぁする展開です。主人公が無双するのは異世界でも変わらずで、戦闘・諜報・攪乱・籠絡となんでもこなします。セレクテッドしか使えない能力も、異世界人の特典で使えてしまって最強無双です。上から目線で説教して悪は処刑、まさにダークヒーローらしい大活躍をします。

本作で見事と感じたのが主人公は、最強無双するんですけどそれだけだと大味になりますし、主人公の性格がオレ様すぎて万人受けはしにくいかなと感じるところがあります。というか私が苦手なタイプです。そういう読者向けにいっしょに異世界に連れてこられた結奈が存在します。彼女は現代人視点で作中の蛮行に怒り・悲しみを覚え、読者の思いを代弁してくれます。またバトルシーンではそこそこ強いぐらいの立ち位置なので、一進一退でスリルを感じるバトルを魅せてくれます。読者の間口を広く取ったすごく考えられたキャラ構成だと思います。
あと蛮行も仕置きも容赦なくて残酷です。グロ表現もおおいので受け入れられるかどうかで読んでの評価は左右されるような気がします。苦手な方はとことんダメかもしれません。

 

しっかりした作品で面白かったです。爽快感のある悪人成敗を読みたいならオススメします。個人的には冒頭の現代シーンが結構気になっていて、現代を舞台としたバージョンも読んでみたいところです。

異世界はジョーカーに微笑んだ。 (MF文庫J)
赤月 カケヤ
KADOKAWA
2020-08-25
 
 
 

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Posted by kyoikyoi