薬の魔物の解雇理由【ラノベ感想】
薬の魔物の解雇理由
著:桜瀬彩香
イラスト:アズ
出版:TOブックス
アマゾンのあらすじより
人と人ならざる者達が共に暮らすウィーム領。雪深く魔術の潤沢なその地に迷い込んだ少女・ネアは託宣を受けた——命を削り契約した魔物から恩恵を得る才職「歌乞い」として。静かに暮らしたいネアは、低位の相手を求めて唱歌の儀式を行う。だが、夜の森より現れたのは、美しい魔物の王・ディノだった! 「君の願いは全て叶えよう——どんな残酷なことも」 とても手に負えない彼を「薬の魔物」と偽り、ネアは転職活動を始めるが、結んだ契約は解消できない。おまけに、目の前の万象を司る王から「君に叱られるの大好き」とやけに懐かれてしまい……? 祝祭美食な日常の中、時に切なく、時に大惨事(?)が紡がれる異類婚姻ファンタジー!
感想
異世界に迷い込んだ少女ネアが予想もせず魔物の王ディノと縁を結んでしまうこととなり、人間と魔物のカルチャーギャップとネアの斜め上勘違いギャップが楽しいファンタジー作品でした。
ラノベラノベ的な雰囲気ではないので読み手は選ぶような気がします。本好きの下克上の貴族編が好きな方には、是非手に取ってみてもらいたいところです。
そしてディノからネアに向けられる好意、これは誰が見ても親愛度MAXです。一見するだけでも強烈です。ネアはなんで気づかないの?って思わず感じてしまいます。ディノがネアに構って欲しくて幼子気を引くようなそぶりをしたり、ネアが他の魔物を構ったときに見せる嫉妬心とかあらまぁ!でニヤニヤが止まりませんね。どっしりとしたファンタジーの中に甘甘なシーンもばっちりです。
2巻目の感想
魔物や妖精が、人間に与える加護とか誓約について薬の魔物の世界に関わる部分は、2巻目でも謎な箇所が多いです。それでもいくらかは明らかになってます。魔物や妖精な感性とか因果律の設定は、たいへんに魅力でした。とってもファンタジーです。
あとイラストも更に良くなってます。
「ネアがディノの三つ編みにした髪を引っ張るシーン」、「ディノがネアを締め上げるシーン」どちらも作中で度々出てくる描写ですね。それってこうだったのかと見えてくるとディノのデレデレっぷりがもう……よいですね。クッキーモンスターの食事シーンもあり、これも癒やされる素敵な絵でした。
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