乙女ゲーのモブですらないんだが【ラノベ感想】

2022年7月24日

乙女ゲーのモブですらないんだが
著:玉露
イラスト:條
出版:TOブックス
51Jh3OS3MgL

アマゾンのあらすじより

乙女ゲームの世界。その二人の第一印象は最悪だった。「お前、すっげぇ性格ブスだな」。庭師見習いに転生したイザークは初対面で率直に言い放つ。相手は理不尽に使用人をクビにしたわがまま令嬢のリュディア。当然、彼女の怒りは爆発!破滅ルートへ…と思いきや、実は公爵令嬢として自信のなかったリュディアの心を解き放つ。いつしか近づいていく二人の距離。だが、それも束の間、彼女に第一王子との婚約話が舞い込んだことで事態は一変!身分差のある恋か政略結婚か?波乱万丈の未来はどっち???「お嬢にはずっと笑っていてほしい」鈍感なモブ以下の少年がわがまま令嬢をシンデレラに変える、恋愛ファンタジー!

感想

侯爵令嬢と使用人の息子を中心とした甘ーい恋愛小説ですよ。身分の隔たりがあって遊び相手ならいざしらず、恋愛関係なんて御法度!そんな恋愛ジャンルの王道な展開の作品です。令嬢がシンデレラとなるか? 思い人と結ばれるか?? 非常に先の展開が気になります。
 
主人公は妹が遊んでいた乙女ゲーの庭師見習い(モブ)に転生した扱いです。表紙でもしっかりモブとして描かれていて、後ろに小さくいる赤髪男子です。現代人の感性で身分が高い人物に接しちゃったら、首をハネられずに懐に入ってしまったパターンです。最初読んだときに転生前と後の年齢を足せば、おそらく20再半ば以降……にもかかわらずサラっとリアルお子様的に危なっかしい行動をする主人公だなぁと思ってしまいました。無事で良かった!
 
 
なお前世での恋愛経験はしておらず、現世では恋愛関係に対して徹底的に鈍感です。お子様が相手だから恋愛対象にみていない、ではなくて好意に気がつかない鈍感系です。
 
本作で私の一押しキャラは、侯爵令嬢のお嬢です。照れ隠しでたまにツンとなる時もありますが、基本的には恋する乙女です。主人公にデッレデレで周囲の大人達に思いっきり見守られています。読者としても非常に見守りたくなって微笑ましいですよ。主人公への身分を超えた思いと、身分相応な王子との婚約話がどう広がっていくか気になります。
 
乙女ゲーの世界要素は、1巻目ではあんまり本筋には絡んでいないように感じました。魔法や属性の概念が紹介があり、主人公は現世に常識がない魔法の使い方をしたり、無詠唱発動をしたりとお約束的なところがあるくらいです。乙女ゲーへの転生を絡めてきた、物語の広がりがどうなってくるかが楽しみです。
 
なおTOブックスの作品としては珍しく、世界観が統一されていない描写がチラホラ見受けられます。ブルボン王朝後期のような華やかな宮廷文化でカタカナがいっぱい出たかと思うと、園芸では紫陽花・女郎花・竜胆・撫子と和洋混合です。他にも魔法・精霊・魔石のテクノロジーと思いきや、電気と工場があると書かれています。王宮舞台の作品だと世界観や雰囲気に浸りたいので、これからそういうのがカチっと合わさってくれると嬉しいです。
 
個人的に恋愛小説として本作が気になったのであれば、主人公はお嬢だとみなして令嬢視点で読み進めてみるのをオススメします。作品の印象が結構変わると思いますよ。
 

2巻目の感想

今後に大きく絡みそうなキャラが、物語に二人ほど加わりました。表紙にはいないのでどんなキャラかは読んでのお楽しみということで。
新キャラが加わってお嬢と王子の関係もしっかりと進展しています。それでも主軸はお嬢と主人公のイザークです。あいかわらずイザークがイケメン的な行動を取りまくります。そのたびにデレデレになるお嬢が愛らしいです。2巻でもページは過半は、お嬢とイザークの世界です。
 
ゲームの中の世界らしさがちょっと出てきて、これがどうなっていくか気になる巻でした。次が楽しみですね。
ここまで読んで不思議に思うのは、気が利いて周期への気配りができて、マメにお祝い事も忘れない主人公のイザークが、前世でモテていなかったのは何故でなんでしょね。
 
 
 

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