Nostalgia world online 〜首狩り姫の突撃! あなたを晩ご飯! 〜 【ラノベ感想】

2023年5月29日

Nostalgia world online 〜首狩り姫の突撃! あなたを晩ご飯! 〜
著:naginagi
イラスト:夜ノみつき
出版:TOブックス

   Nostalgia world online〜首狩り姫の突撃! あなたを晩ご飯! 〜

アマゾンのあらすじより

五感全てを再現し、あまりにリアル過ぎてR15制限のあるVRMMOゲーム「Nostalgia world online」。ここに「首狩り姫」の異名を持つアリスという少女がいた。鼻歌を口ずさみながらモンスターを両断する様はまるで無慈悲な死神として恐れられている。
だが、さも冷酷そうな彼女の正体とは……「ん〜いただきます♪」ちょっぴり食い気が盛んなだけのいたいけな少女だった!
登録したばかりの初心者なのに、食材を求めて冒険し続けているうちに、気づけばスキルをもりもり取得、どんどん強くなってゆく。
恋愛不要! 食いしん坊万歳! なのに最恐! ゲーム世界のグルメを狩り尽くすVRMMOファンタジー!

感想

仲良し3人組によるVRMMOファンタジーです。
まず主人公アリスの行動が、セオリー無視の斜め上プレイの連続ときてます。新スキル・新機能を発見する度に周囲から「またやらかした。アリスならしかたない」と扱われるのが、面白かったです。テンポもいいので一気に読み切ってしまいました。

まず舞台となるノスタルジア・ワールド・オンライン(NWO)は、NPCもモンスターも生きている特異なVRMMOです。つまりどういうことかというとNPCも感情を持っています。親切に接すると情報を教えてくれたり、スキルを教えてくれます。横柄に接すると何も教えてくれません、ヘタをするとアイテムを売ってくれなくなったりもします。

そのため作中でのNPCとのやりとりは、ほぼ人間とのやりとりそのものです。まるでTRPGみたいにNPCが生き生きとしているゲームは、とてもワクワクします。NWOを遊んでみたくなりました。ファンタジーとゲーム要素の融合がきれいに融合していると思います。
スキルなんかも派生スキルが生まれたり、組み合わせで意外な効果が生まれたりとTRPGっぽいです。面白いです。

 

あとは主人公アリスの斜め上っぷりも面白いポイントです。NPCをまるでプレイヤーキャラみたいに接して、困っている人へは自分から手助けするいい娘なんです。みんなに愛されるメインヒロインそのものです。
なんですけどね、加えて美少女なんですけどね……。戦闘シーンとなると思いっきり斜め上も斜め上なんです。あらすじにある「最怖」の部分が、アレなんです!

タイトルの首狩り姫とは、アリスの二つ名です。こんな可愛い顔してスパスパ首をはねてくるんです。手足を切り落としてダルマにするとかいってホントに切り落としてきます。血がドバッとして苦手な人は、ダメな描写が多いような気がします。主人公が男性でなく可愛い女の子だからギリ成り立つのかな……

1巻目冒頭シーンから引用すると森中で日本刀片手に徘徊する着物美少女。楽しそうな顔で首をはねてきて、逃げたら聞こえてくる「とおりゃんせ♪」の歌。「後ろの正面だぁれ?」で着物美女が登場って……どうみてもホラーです。
コミックスの1話目のインパクトが凄かったのでまず、それを読んでみてください。

怖いシーンも美少女がやるとコメディーになるんですねぇ。

2巻目の感想

VRMMOらしくプレイヤーの追加募集で新キャラ登場登場です。ネットアイドルの海花が参加します。
最初は姫プレイな雰囲気だった彼女が、幸か不幸かアリスに絡んでしまってどうしてこうなったな展開です。2巻目から女性キャラが増えていて、アリスとの百合百合しいシーンを堪能できまました。

生産のお手伝いとして幼い兄弟を雇い入れたりと生産系スローライフな展開も面白かったです。主人公だけでなくペットたちも段々レベルアップしていくのも楽しいですね。早くあの子達がしゃべるようなところを読んでみたいです。

3巻目の感想

MMOらしい大規模レイド戦、謎解きダンジョンアタックの回です。実装直後のダンジョンを手探りと突破したときの楽しさを思い出しました。MMOを遊んでいたことがあれば、結構楽しい回じゃないかと思います。NWOいい謎解きです!

あとMMOでの定番ネタとしてPK(プレイヤーキル)ギルドに狙われるってイベントもあります。相手はプレイヤーです。運営が実は雇ったんじゃないの?と思うぐらい悪人ロールプレイが極まってました。
読んでいて嫌なキャラって思わず感じる悪人キャラです。これをNPCでなくプレイヤーキャラというのは、さすがに無理がある展開のような……

表紙で色違いなアリスが、映っているシーンも私好みの展開とはちょっと違ったり。念のため4巻目まではとりあえず読んでみます。

4巻目の感想

3巻目であったPKギルドのお話や色違いアリスのお話は、お休みとなっていて私が好きな雰囲気にもどってきました。
ちょっと重めな2つのイベントが、4巻目でまき起こります。ダークファンタジーでありそうな中身です。これまでのイベントと違ってアリス単身で挑んでいたのは印象的でした。

アリスと成長したペットの活躍で楽しかったのですが、ショーゴとかこれまでいたプレイヤーキャラとの交流・活躍が少なかったのは、残念でした。基本アリス単独シーンでしたからねぇ……
新キャラもいいけどこれまでのキャラに対して、ルカと海花みたいな出番を待ってます。

 

5巻目の感想

待望だったショーゴの出番がやっとありました。地味な立ち回りで目立たないけど実力者って、最高にかっこいいですね。幼馴染としてアリスを一番理解しているのは、ショーゴなのかも。

なにせショーゴとアリスのバトルとなって、戦場は森の中なんですもん。完全にアリスのフィールドですよ。そこで初見の必殺技を喰らって、ショーゴは狙いを読んじゃうんですからね。キッチリきめて魅せてくれる漢でした。

 

あとは地獄のイベントのことです。森の中でアリスと鬼ごっご、捕まったら首ポロリとか鬼の所業すぎませんか? しかもアリスのペットたちが、そろいもそろって極悪進化。これじゃ悪夢製造機イベントですよ。
いちだんとアリスのラスボス化が進行したような気がします。

 

6巻目の感想

次のイベントはやってきた難民を守る防衛戦です。和風テーマ導入で鬼が襲ってくるのかな?という準備回です。

前回の巻でアリスを鬼にした恐怖の鬼ごっごの次は、本当の鬼が襲ってくる展開になるんですね。アリスは今回も森で迎え撃とうと準備している模様。鬼さんもお気の毒に……。
7巻目にある襲撃で、鬼たちの運命やいかに?

 

あとは首狩り教の存在です。この巻のインパクトを総取りしてきた連中です。
アリスに心酔してご神体として崇めていたり、アリスに倣って首切りを極めようとしているとか、扱いに困る教徒さんたちですね。180cmのガタイで常に笑顔な教祖とか、いかにも怪しいんですよ。

彼らはアリスに忠実な味方ポジですが、何をやらかすか分からなく非常に気になります。

 

 

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Posted by kyoikyoi